1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660168
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮本 敬久 九州大学, 農学部, 助教授 (70190816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本城 賢一 九州大学, 農学部, 助手 (00264101)
波多野 昌二 九州大学, 農学部, 教授 (30038260)
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Keywords | 大腸菌 / 大腸菌群 / モノクローナル抗体 / 迅速検査 |
Research Abstract |
1.生菌数測定法構築のための基礎実験として、ニトロセルロースフィルター上に種々の菌数で大腸菌をドットブロットし、菌体内ATPを溶出させた後、ルシフェリン・ルシフェラーゼ系による発光反応(ATP assay)を行った。2次元光子計数管により検出を行った結果、約10^4CFUの菌を検出できた。また、パーオキシダーゼで標識した抗大腸菌抗体MAb-Cをドットブロットした菌体に結合させ、ルミノールによる発光反応(MAb assay)を行った結果、約10^3CFUの大腸菌を検出できた。 2.1〜10^4CFU/mlの大腸菌懸濁液10mlをろ過して菌体を補集したニトロセルロースフィルターを種々の培地に置いて35℃で培養し、経時的にATP assayおよびMAb assayを行った。その結果、Nutrient brothで培養した場合に最も検出感度が高く、6時間培養後には両assayで1CFUでも大腸菌の検出が可能であった。 3.従来法と本法の相関を調べた結果、ATP assayによるフィルター全体の発光量および、発光基点数と初発菌数との相関はr=0・95および0・89と比較的高かった。また、MAb assayにおける発光基点数と初発菌数との相関は、r=0.76であった。 4.河川水について、両assayと従来法で生菌数と大腸菌数を測定し、比較した結果、ATP assayによる生菌数は、従来法による菌数と近い値を示したが、使用した抗体の特異性が十分でなかったためか、MAb assayでは、従来法との相関は低かった。
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