1997 Fiscal Year Annual Research Report
安定同位体窒素を用いた落葉広葉樹当年生稚苗の窒素利用効率に関する研究
Project/Area Number |
07660178
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
清和 研二 東北大学, 農学部, 教授 (40261474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東浦 康友 北海道立林業試験場, 主任研究員
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Keywords | 種子サイズ / 安定同位体窒素 / クリ / 生長量 / タンニン / 食葉性昆虫 |
Research Abstract |
1)落葉広葉樹当年生稚苗の窒素利用効率 土壌栄養条件の異なる場所(屋根・谷)の母樹から採取したクリの種子の窒素含率は、場所間でも種子サイズの違いによっても差がなくほぼ一定であった。クリの実生の成長に及ぼす種子の貯蔵養分(種子由来窒素^<14>N)と環境の資源量(肥料由来窒素^<15>N)の相対的貢献度を明らかにするため、重窒素ラベル肥料レベルを2段階・種子サイズを3段階に変えて栽培試験を行った。クリの成長は少窒素区(1.42N/m^2/80days)では大種子ほど実生の固体重は大きく、出現後45日・80日いずれも固体重は種子サイズに依存した。一方、多窒素区(14.2N/m^2/80days)では小種子ほどRGR(相対成長率)が高く、80日目には大種子由来の実生とほぼ同等の固体重を獲得した。RGR=SLA^*LWR^*NARで示される。SLAはいずれの肥料窒素段階でも種子サイズと無関係でほぼ一定であった。しかし、多窒素区では小種子由来の実生ほど高いLWR(固体重当たりの葉重)をもち、さらに、施肥由来窒素の吸収割合が高かった。その結果、小種子由来の実生ほど葉の窒素濃度が高くなり光合成速度が増加したことによりNARが増大しRGRの増大に繋がったものと考えられた。クリの実生の成長は、土壌の栄養条件の違いにより種子サイズへの依存性が異なることが明らかになった。 2)食植性鱗翅目昆虫の食害対する窒素並びにタンニンのおよぼす影響 ナミスジフユナミシャクの大発生に際し、ミズナラの葉の食害率は樹冠部分(54%)が後生枝(81%)より高かった。この違いは防御物質であるタンニンが光合成を盛んにしている樹冠部分(窒素濃度が高い)に重点的に配分されているためであることが明らかになった。
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[Publications] 渡辺あかね・清和研二・赤坂臣智: "異なる光・土壌養分条件下でのクリ・ミズナラの実生成長に及ぼす種子サイズの影響" 川渡農場報告. 12. 31-41 (1996)
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[Publications] Seiwa,K. & Kikuzawa,K.: "Importance of seed seze for establishmet of seed lings of fine deciducus broad.loud tree" Vegetatio. 123. 51-64 (1996)
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[Publications] Seiwa,K.: "Variable regeneration behauiour of Ulmus daridiana var.japonica in respons to disturbance regine for risk spremding" Seed Science Research. 7. 195-207 (1997)
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[Publications] Seiwa,K.: "Advantage of early germination for growth and sarvinal of seedlings of Acer mono under diffarent overstorey phonology" Journal of Ecology. 86(in press). (1998)
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[Publications] Liebhdd,A., Higashiura,Y. & Unno,A.: "Forest type affects predation on gyrthy moth papal in Japan" Environmental Entomology. (in press). (1998)
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[Publications] Higashiura,Y.: "Changes in number of egg masses in Japanese gyphty noth in relation to stand density." Proceedings : U.S.Dent.Agri.In.Gypsk Moss Res.Forum.(1998)