1996 Fiscal Year Annual Research Report
GPSとレーザ測距計を利用したハイブリッド測位による森林調査手法の開発
Project/Area Number |
07660182
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
露木 聡 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (90217381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
龍原 哲 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40227103)
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Keywords | GPS / レーザ測距形 / GIS / 磁北偏差 |
Research Abstract |
1.GPSとレーザ距離計、コンパスを用いた磁北偏差の直接測定 GPS測位点とプロット内の1点を結んだ測線の方位角を測定し、その値からプロット内の点の地理座標値を算出するためには、その場所における磁北偏差(磁北と真北の差)および収束角(使用地理座標系の座北と真北の差)を知る必要がある.後者は計算式により求めることができるが、前者は近似式はあるものの、今回の目的のためには精度の点で全く不十分である.そこで、2点のGPS測位点を設け、その間をレーザ距離計やコンパスで測定することにより、磁北偏差の直接測定を行った.北海道演習林では林内各地10カ所において、千葉演習林では2カ所において直接測定を試みた.その結果、国土地理院地形図に記載されている磁針方位(磁北偏差)とは1度以上異なった磁北偏差が観測された.また、北海道演習林の場合、地域により1度近くも異なる偏差があるという結果になった.GPS測位の精度やレーザ距離計・コンパスの測角精度を考慮しても上記の結果は正しいと考えられる.方位角を直接測定しないで行う精密測量の場合は偏差の影響は少ないが、森林内で多く利用される簡易測量の場合は偏差(局所偏差)が精度に大きく影響する場合がある.これまで偏差を直接測定はできなかったが、この手法では地域の偏差分布を知ることができるため、簡易測量の精度を向上させることが可能になると考えられる. 2.GISとのリンク これまで行ってきた、レーザ距離計による立木位置の測定と磁北偏差の直接測定を組み合わせ応用することにより、簡易測量でも森林内の任意の点に地理座標を与えることが可能となった.今後GISを利用した森林調査には、このような形で位置情報を与えることが望ましい.
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