1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660242
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
菅原 庸 三重大学, 生物資源学部, 教授 (80024826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 俊夫 三重大学, 生物資源学部, 助手 (50024831)
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Keywords | バイオリメティエーション / 微生物機能 / 環境修復 / 微生物開発・利用 / 内湾 |
Research Abstract |
1.富栄養化した底泥から窒素成分の除去により環境修復を試みるため、有効な微生物として脱窒細菌とアンモニア酸化細菌からなる系を構築した。内湾底泥に微生物を投与した場合,微生物の活動を有効に長期的に保持させるためには,微生物群を散逸させることなく担体に付着させた状態が必要である。このため、担体としてイソライトを用い、これに脱窒細菌とアンモニア酸化細菌を付着させ、内湾底泥中に散布して各細菌群がどの程度担体に保持されているかを調べた。イソライト1g(湿重量)あたりの脱窒細菌数は調製当初では10^7 cellsであり,現場内湾底泥で散布後1ケ月までは10^7 cellsのレベルを保持していたが,2〜5ケ月後にも10^4 cellsのレベルであり,かなりの期間担体に保持されていることが明らかとなった。一方,アンモニア酸化細菌は調製当初10^2 cells/gであったが,散布1ケ月には10^0〜10^1 cell/gのレベルにまで減少し,今後、アンモニア酸化細菌の担体保持の方策を検討する必要があった。 2.有用微生物菌株を汚染された内湾環境の改善に利用するためには、大量の細菌を供給する必要があり,調製された有用菌株細胞の凍結保存あるいは凍結乾燥保存による生残について検討した。凍結保存では20%グリセリン液中で70日間凍結後でもほとんどの細胞が生残し、コロニー形成能有していた。また,凍結乾燥保存では分散媒として20%スキムミルク液を用いて凍結乾燥したとき、凍結乾燥細胞を70日間冷凍保存後でもかなりの細胞の生残が認められた。 3.有用脱窒細菌のSc51株を固定化し、終末処理廃水や調製廃水からの硝酸態・亜硝酸態窒素の除去(脱窒)を調べた結果、かなりすみやかに水中の窒素成分を消滅させることができた。(日本水産学会秋季大会にて口頭発表、平成7年9月,京都大学,講演番号731)
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Research Products
(1 results)