1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
菅原 庸 三重大学, 生物資源学部, 教授 (80024826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 俊夫 三重大学, 生物資源学部, 助手 (50024831)
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Keywords | バイオリメデイエーション / 微生物機能 / 環境修復 / 微生物開発・利用 / 内湾 / 脱窒 |
Research Abstract |
1.担体付着微生物系の機能を円滑に発現させるため,酸素生産者としての微細藻類の選別を行い,弱光条件下で純酸素生産量の多い藻類株を内湾から分離し,利用のための若干の性質を調べた。(平成8年度日本水産学会秋季大会にて口頭発表,平成8年10月,九州大学,講演番号715) 2.富栄養化した内湾底泥から窒素成分の除去により環境修復を試みるため,有用脱窒細菌C8-2株の脱窒活性を調べた。C8-2株の脱窒能は20℃付近で最大となり,30℃でも活性は低下しなかった。また,10℃でも最大値の約12〜16%の活性が残存していた。10^8cells/mlの細胞濃度のC8-2株は20℃にて2.17μmol/L/hrの脱窒活性を有していた。脱窒細菌C8-2株細胞の脱窒速度が電子受容体として硝酸塩を種々の濃度条件下で使用して測定された。30℃にて最大脱窒速度Vmaxは3.74μmol/L/hr,硝酸塩に対するKm値は40.0μmol/Lであった。 3.現場底泥に脱窒細菌C8-2珠を散布するための現場小型モデル系を設定し,底泥のみの場合と担体に付着させたC8-2株を底泥に添加した場合の脱窒ポテンシャルを比較した。その結果,現場海底泥中には脱窒細菌がかなり存在していたため,泥のみのコントロールでも0・419μmol/L/hr程度の脱窒ポテンシャルを有していたが,C8-2株の添加により脱窒ポテンシャルの増強が認められ、C8-2株が10^5cells/mlのレベルで泥コントロールの2倍に,10^7cells/mlのレベルで泥コントロールの約3倍となった。 4.固定化脱窒細菌を使用した実験では,終末処理廃水および調製廃水からの硝酸態・亜硝酸態窒素の減少速度(脱窒速度)を調べた結果,それぞれ56.2μmol/L/hrおよび91・1μmol/L/hrの脱窒速度で,速やかに水中の窒素成分を除去させることができた。(日本防菌防微学会第22回年次大会にて口頭発表,平成8年5月,東京,講演番号E19)
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Research Products
(2 results)