1995 Fiscal Year Annual Research Report
ニジマスの微量元素利用に及ぼすエクストルーダー処理の影響に関する研究
Project/Area Number |
07660266
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
佐藤 秀一 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (80154053)
|
Keywords | エクストルーダー / 大豆油粕 / ニジマス / 亜鉛 / マンガン |
Research Abstract |
2軸エクストルーダーにより大豆油粕100℃および150℃の条件下で処理したものを作製した。北洋魚粉をタンパク源とし、粗タンパク含量が43%程度なる対照飼料を作製した。また、上記2種類のエクストルーダー処理をした大豆油粕および無処理の大豆油粕をそれぞれ30%配合し、亜鉛およびマンガンの添加量(40および80μg Zn/g diet、20および40μg Mn/g diet)を2段階とした飼料を作製した。これらの試験飼料を用いて、ニジマス稚魚を21週間飼育した。 その結果、無処理の大豆油粕を配合した飼料区では成長が最も悪く、亜鉛およびマンガンをそれぞれ80および40μg/g diet添加しても、成長は改善されなかった。また、100℃でエクストルーダー処理したものを用いた区では、亜鉛とマンガンをそれぞれ80および40μg/g diet添加すると成長が対照区に匹敵した。一方、150℃で処理を行った大豆油粕を配合した飼料を用いた区では、亜鉛およびマンガンの添加量を40および20μg/g dietとした区においても、対照飼料区よりも優れた成績が得られた。さらに、魚体の亜鉛およびマンガン含量は対照区よりも高かった。 以上のように、未処理の大豆油粕を飼料に配合すると、飼料中の亜鉛およびマンガンの利用性が悪くなり、100℃でエクストルーダー処理したものを配合しても、あまり効果はみられなかった。一方、150℃で処理をすると成長や魚体のミネラルの状態が改善されたことより、高温でエクストルーダー処理をすると飼料中の微量元素の利用性が高くなるのではないかと推察された。
|