1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660277
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
神谷 久男 北里大学, 水産学部, 教授 (80011964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 節子 北里大学, 水産学部, 助手 (40265723)
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Keywords | レクチン / Cタイプレクチン / アカフジツボ / 石灰化 |
Research Abstract |
アカフジツボ周殻をEDTAで脱灰した後、透析して、高分子マトリックス成分を調製した。この画分は低濃度で炭酸カルシウム結晶化を阻害した。そこで、280nmの吸収と結晶化阻害を指標にゲルろ過で分画したところ、高分子量領域と低分子量領域に結晶化阻害活性を示す2つの280nmのピークが認められた。高分子量成分についてSDS-ポリアクリルアミド電気泳動を行い、PVDF膜にエレクトロブロッティングしたのち、アカフジツボレクチン抗体で免疫染色したところ、BRA-2抗体に反応する22kDa成分が認められた。BRA-3抗体で染色される成分はとくに認められなかった。 アカフジツボ外套内に直径4mmの鋼球を挿入したところ、約5週間で完全に石灰質の被覆で覆われた。異物はまずクチクラ様の被膜で覆われた後、基底部から炭酸カルシウム結晶の沈着が始まることがわかった。そこで、異物挿入5週間後、形成された石灰質を集め、そのマトリックス成分についてELISA法でアカフジツボレクチンを検索したところ、石灰質被膜1mgあたり20ngのBRA-2と3ngのBRA-3が認められた。殻底部分の石灰質中にもBRA-2が認められたが、BRA-3は痕跡程度に過ぎなかった。これらの結果から、アカフジツボでは主としてBRA-2が石灰化に関連していると考えられる。同じ甲殻類のイセエビ類リンパ液レクチンも強い炭酸カルシウム結晶化阻害活性を示したので、甲殻類のCタイプレクチンの共通する生理機能として石灰化への関与が考えられるが、一方、予備的な試験ではミネフジツボレクチンには炭酸カルシウム結晶化阻害活性がなく、リンパ液中に存在するレクチン以外の成分の関与が示唆されたので、この点精査する必要がある。
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Research Products
(2 results)