1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660307
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
辻 修 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (60155364)
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Keywords | 酪農 / パドック / 暗渠排水 / 水質 |
Research Abstract |
劣悪な牛舎・パドック環境は、牛に対するストレス、酪農家の日常作業への影響、一般消費者に対するイメージダウン等々、様々な弊害をもたらす。そこでパドック排水改善のため暗渠排水を施工し、その改善をおこない現在、農村地域で問題になっている、酪農排水による小河川の汚濁問題解決にも役立つことの立証を前提にこの研究を行った。 本年度は、パドック周りを整備した農家の環境改善状況とそれに伴う排水の水質を昨年の水質調査と比較した。また、暗渠排水等のパドック環境改善がなされていない酪農家を無作為に抽出し、その周りの小河川の水質環境も調査した。 その結果、環境整備がなされた本年度における酪農家の排水水質は、昨年と比較して全窒素、全リンともに格段にきれいになっていた。また、排水が整備されたことにより、牛体も清潔となり、搾乳準備時間等の短縮にもつながっていることがわかった。 また、既存の整備されていない酪農家50軒の周辺小河川の水質調査より、周辺小河川は直接パドック等から流出した尿等によって著しく汚染されていることがわかった。そしてその値は、水田灌漑の湖沼の富栄養化の指標である硝酸窒素体、全リンの濃度をはるかに越えていることも明らかとなった。このことより、酪農家畜舎周辺の早急な環境整備の必要性が明らかとなった。
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