1995 Fiscal Year Annual Research Report
産業廃棄物最終処分場の排水の水質と農業に与える影響
| Project/Area Number |
07660316
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
| Research Institution | Niigata University |
|---|
Principal Investigator |
三沢 真一 新潟大学, 農学部, 助教授 (30018791)
|
|---|
| Keywords | 産業廃棄物 / 最終処分場 / 水質汚染 |
|---|
| Research Abstract |
本年度は産業廃棄物最終処分場の安定型7箇所、管理型2カ所を対象に処分場からの排水や浸出水の水質調査を行った。全体的に管理型の排水は処理が行われているものの、T-NやCODといった水質濃度は安定型より高かった。ただ安定型の中にも極めて濃度が高い処分場が存在した。また安定型のうち2カ所はすでに埋め立てが完了した処分場であり、完了後の水質の推移を見るため、他地区より頻繁に調査を行った。今年度だけの結果だけでなく、これまでの結果を合わせて完了後の濃度の推移をみた結果、COD、T-Nの水質濃度は次式で表されることが分かった。
Ct=Co・e^<-kt>
ここで Ct:埋め立て完了t年後の排水の水質濃度
Co:埋め立て完了直後の濃度
e:自然対数、k:定数、t:埋め立て完了後の経過年数
この結果、A処分場ではT-N濃度、COD濃度が農業用水基準に達するのにそれぞれ13.7年、6.7年かかることがわかり、水質への影響が長期化することが分かった。またこのA処分場では埋め立て完了後5年を経過した1995年にも処分場排水を灌漑した水田に被害が表れた。それらの水田の水稲について調査分析を行ったが、主に窒素過剰による倒伏、いもち病の発生、不稔籾の増加という現象が見られた。
|
-
[Publications] 越山直子: "産業廃棄物最終処分場からの浸出水々質の安定化予測" 農業土木学会大会講演要旨集. 平成7年版. 484-485 (1995)
-
[Publications] Naoko Koshiyama: "Quality of Drainage Water from Stable Type Industrial Waste Landf:ll and the Pretiction of Water Quality Change" Proeeding of International Conference on Environmetal Pollution. 3(4月開催ブタペスト). (1996)
