1995 Fiscal Year Annual Research Report
牛成長ホルモン分泌促進能の高い成長ホルモン放出ホルモン誘導体の開発
Project/Area Number |
07660369
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
橋爪 力 岩手大学, 農学部, 助教授 (60124533)
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Keywords | GH / GHRH / 牛 |
Research Abstract |
牛成長ホルモン(GH)分泌促進能の高い成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)誘導体を開発するための基礎実験として、牛、ヒト、ラットのGHRHおよびそれらの基本構造を基にして合成したGHRH誘導体計7種のGH放出能を、インビトロの牛下垂体前葉細胞静置培養系を用いて検討した。牛の下垂体は17〜18ヵ月齢のホルスタイン去勢牛から屠場で採取したものを用いた。牛、ヒト、ラットのGHRHおよびそれらのGHRH誘導体を牛下垂体前葉細胞静置培養系に10^<-8>〜10^<-20>Mの範囲で作用させた。その結果、ヒトGHRH(hGRF-44)、hGRF-44のC末端のアミノ酸残基15個を除去したGHRH誘導体(hGRF-29)およびラットのGHRH(rGRF)は10^<-14>Mまで牛のGHを放出させることが分かった。また、牛のGHRH(bGRF-44)、bGRF-44のC末端のアミノ酸残基15個を除去したGHRH誘導体(bGRF-29)、bGRF-29の第2位のアラニンをD-異性体のアラニンと15位のグリシンをアラニンにそれぞれ置き換えた誘導体([D-Ala^2,Ala^<15>]-bGRF-29)およびhGRF-29の第2位のアラニンをD-異性体のアラニンに置き換えた誘導体([D-Ala^2]-hGRF-29)はhGRF-44、hGRF-29およびrGRFより牛のGH放出能が高く、それぞれ10^<-18>、10^<-17>、10^<-16>および10^<-18>MまでGHを放出させた。これらの結果から、ヒトやラットのGHRHも牛のGHを放出させることや、アミノ酸残基は44個も必要とせず、29個で十分なことが分かった。またヒトのGHRH誘導体を牛に利用する場合、第2位のAlaをD-異性体に置換すると1万倍もGH放出能が高まることも分かった。本研究の結果はインビトロでの結果であるので、今後インビボでも実験を行い、これらの知見についてさらに検討を加えたい。
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