1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660406
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
畑 文明 大阪府立大学, 農学部, 教授 (60028363)
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Keywords | Nitric oxide / NANC inhibition / Gastrointestinal tract / Smooth muscle relaxation |
Research Abstract |
現在までに我々はラット消化管での非アドレナリン、非コリン性抑制性神経伝達に一酸化窒素(NO)が重要な働らきをしていることを報告してきた。ラット近位結腸では縦走筋、輪走筋の双方においてNOが弛緩を引き起こすと共に、平滑筋細胞内のサイクリックGMP(cGMP)の増加を引き起こすことを報告してきた。血管平滑筋においても、このNO-cGMP-平滑筋弛緩の連関が示唆されてきたので、この連関の詳細をラット近位結腸において検討した。そして以下のような従来の仮説と異なる新しい知見を得た。 経壁電気刺激(EFS)および、ニコチンによる標本内腸神経の刺激により、神経性の腸平滑筋の弛緩が生じた。この弛緩反応に伴い平滑筋細胞内のcGMP量が増加した。cGMP合成阻害薬のLY83583やメチレンブルーを標本に前処置することにより、EFSおよびニコチンによるcGMPの増加は殆んど完全に抑制されたが、弛緩反応は全く影響されなかった。cGMP依存性プロテインキナーゼ阻害薬もこれら弛緩反応に全く影響しなかった。以上の知見から、ラット近位結腸平滑筋においては、NOによる弛緩は組織内cGMPの増加とは無関係なことが示された。現在、さらにNOの作用機作を検討中である。
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Research Products
(1 results)