1995 Fiscal Year Annual Research Report
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07660408
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
木曽 康郎 大阪府立大学, 農学部, 講師 (10142374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河南 有希子 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80264810)
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Keywords | アポトーシス / Fas抗原 / 自己免疫疾患マウス / 顆粒性間膜腺細胞 / 子宮NK細胞 / LGL-1リンパ球 / 脱落膜 / 胎盤 |
Research Abstract |
マウス妊娠子宮には顆粒性間膜腺(GMG)細胞と呼ばれるNK細胞系列リンパ球が有意にみられる。通常、この子宮NK細胞は間膜腺においてのみ胎盤形成期を通じて増殖を続け、妊娠15日以後急激に減少し始め、満期にはみられなくなる。この減少は通常、子宮NK細胞の子宮外への移動、子宮内での壊死および子宮内でのアポトーシスで説明されているが、アポトーシスについては証明されていない。本研究では、妊娠後期の子宮NK細胞について形態学的にアプローチし、アポトーシスを検討した。 材料は子宮NK細胞の動態の異なる3種のマウス:ICR、MRL-1pr、モロシヌスマウスを用いた。ICR子宮NK細胞は通常の動態、1prは自己免疫疾患SLEモデルマウスで、遺伝的にFas抗原を欠損しており、子宮NK細胞は妊娠後期に存在するが、満期にはみられなくなる。モロシヌスは従来の実験用マウスと遺伝的に約2.2x10^6年の隔たりを有する日本産野性マウスで、正常状態で妊娠満期でも子宮NK細胞と間膜腺が存在する。 ICRにおいて妊娠15〜16日にDNA断片化を伴うアポトーシスを示す子宮NK細胞が多数存在し、電顕的に典型的ではなかったが、核濃縮、空胞化、顆粒の異形化を示した。一方、1pr子宮NK細胞は妊娠15〜16日ではほとんどアポトーシスを示さなかったが、満期ではアポトーシス像を見せるものがあった。モロシヌス子宮NK細胞は満期でもほとんどアポトーシスを示さなかったが、電顕的に子宮NK細胞の巨大化、顆粒の異形化が観察された。 以上の結果は、妊娠後期における子宮NK細胞の減少はアポトーシスにも起因し、このアポトーシスはFas抗原によって誘発される可能性を示唆する。1pr子宮NK細胞の異常動態はFas抗原によって誘発されるアポトーシス抑制が起こったことによるかもしれない。モロシヌス子宮NK細胞の異様な動態については今後の検討課題である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Silvia R.Delgado,他5名: "Accounting for the peripartum loss of granulated metrial gland cells,a natural killer cell population,from the pregnant mouse uterus." J.Leukocyte Biol.(in press). (1996)
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[Publications] Saki Itonori,他5名: "Glycosphingolipid composition of rat placenta:Changes associated with stage of pregnancy." Biochem.J.307. 399-405 (1995)
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[Publications] 木曽康郎: "母子境界領域における生殖免疫学的展開" 獣医畜産新報. 49. 139-142 (1996)
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[Publications] Ken Kusakabe,他6名: "Unusual appearance of granulated metrial gland(GMG)cells in Japanese wild mice." Proc.the maternal-placental-fetal dialogue. 63 (1996)
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[Publications] Yoshiko Tokunaga,他2名: "A study of granulated metrial gland cells from cultured explants of murine metrial gland:granule type and chemotaxis." Proc.the maternal-placental-fetal dialogue. 64 (1996)