1996 Fiscal Year Annual Research Report
催吐活性毒素(ブドウ球菌エンテロトキシンとセレウス菌嘔吐毒)の構造と機能の比較
Project/Area Number |
07660414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
品川 邦汎 岩手大学, 農学部, 教授 (60133906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 紀夫 岩手大学, 農学部, 助教授 (40092308)
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Keywords | 黄色ブドウ球菌 / エンテロトキシンA / 合成ペプチド / 抗ペプチド抗体 / エビトープ |
Research Abstract |
ブドウ球菌食中毒の原因物質であるエンテロトキシンA(SEA)分子上のエピトープを明かにするため、SEA分子上のアミノ酸配列に基づいて合成ペプチドを作製し、SEA分子上の免疫学的反応部位を調べた。 1. SEA分子上のアミノ酸配列に従って、N末端から20残基を含むペプチドを11種類(A-1〜11)および13残基ペプチド1種類(A-12)、またSEA〜Eの各型に共通するアミノ酸配列(101〜118)を示すペプチド1種類(A-homo)を合成し、抗SEA-IgGに対する反応性をELISAによって調べた。各合成ペプチドと抗SEA-IgGとの反応性は、ペプチドA-8(アミノ酸残基141-160)が最も高く、対いでA-1(1-20)およびA-5(81-100)が比較的高い反応性を示した。その他のペプチドの反応性は低いことが解った。 2. 各合成ペプチドにovalbuminを結合させ、ウサギ抗ペプチド血清を作製し、抗ペプチドIgGとSEAの反応性について検討した結果、合成ペプチド13種類の内10種(A-1,A-2,A-4〜10およびA-homo.)に抗体の産生を認めた。これらの抗ペプチドIgGとSEAの反応性を調べた結果、反応の強弱は見られたが、いずれの抗ペプチドにも反応することが解った。
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