1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660434
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
石橋 憲一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (60003117)
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Keywords | 豆類 / 加工特性 / 近赤外外分析法 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
平成6年産の小豆を水に十数時間浸漬し、その重量が約2倍になった後、飽和食塩水(ボ-メ度 33〜35)で比重選別し、“かた豆"と健全粒を得、それらの吸水速度を求めたところ、小豆の場合は種瘤からの吸湿が主要なものであり、“かた豆"の吸水速度は非常に低いことが明らかとなった。また、市販の小豆を“かた豆"と健全粒に分別せずに平衡水分を5,20,30℃で相対湿度14〜82%の条件下で測定した結果、初期水分3.7%小豆が平衡水分に達する日数は80〜100日と大豆や菜豆類よりも長期にわたることが分かった。小豆の同一温、湿度条件下における吸湿と脱湿との平衡水分差は約20%(d,b.)に達し、著しい履歴効果が認められた。澱粉含量の多い小豆や菜豆類(大正金時、手亡)は油糧種子である大豆よりも高い平衡水分を示し、小豆や菜豆類の場合、より低い相対湿度で貯蔵すべきであることを示唆している。 小豆種皮の種瘤部とそれ以外の部位の走査型電子顕微鏡写真より、健全粒と“かた豆"の種皮構造に顕著な差異が認められ、これが吸水速度に影響を与えているものと考えられる。 近赤外分光光度計のサンプルトランスポートモジュールを用いて、平成7年産の小豆の健全粒と“かた豆"の吸光度および反射率を700〜2000nmの近赤外域で測定した。その結果、水のO-Hによる1.93μmの吸収の他、脂質の-CH_2-による2.31μm、蛋白質のペプチド結合(-CONH-)による1.98,2.05,2.18μmおよび炭水化物の分子内-OHによる2.10μm等、主要成分由来の吸収が存在した。これまでに、“かた豆"由来の数種の波長を特定しているが、選別精度の向上が課題である。
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