1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660434
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
石橋 憲一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (60003117)
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Keywords | 豆類 / 加工特性 / 近赤外分析法 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
平成7年産の小豆を飽和食塩水(ボ-メ度 33〜35)で比重選別し、"かた豆"と健全粒を得た。20℃24時間における吸水率は"かた豆"で89.73%、健全粒で103.3%と"かた豆"の吸水能の低いことが統計的に明らかになった。小豆の場合は種瘤からの吸湿が大部分であるとの知見がみられるので、種皮の種瘤部とその周辺部位とを走査型電子顕微鏡で観察した。その結果、健全粒と"かた豆"の種瘤部位の長軸方向の長さと構造に顕著な差異が認められ、これが吸水速度に影響を与えているものと判断した。 近赤外分光光度計のサンプルトランスポートモジュールを用いて、平成7年産の小豆の健全粒と"かた豆"の吸光度を400〜2200nmの可視域から近赤外域までのスペクトルを測定し、さらにそれらの2次微分スペクトルを求めた。1134〜2200nmの2次微分スペクトルのデータをIQスクエア・ソフトウエアで解析し、健全粒と"かた豆"のライブラリーを作成した。次に、未知試料のスペクトルを取り、スペクトラルマッチングと主成分分析を行った結果、健全粒が第三主成分に、"かた豆"は第一主成分に集中することから、近赤外分析によって健全粒と"かた豆"の非破壊判別が可能であることを明らかにした。 食品加工の現場において、近赤外分析法による"かた豆"の非破壊選別が実用化されれば、従来の飽和食塩水による比重選別に比較して多大な時間と労力の軽減ならびに製造コストの削減が可能となり、極めて合理的な品質管理が可能と思われる。
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