1995 Fiscal Year Annual Research Report
オーキシン化合物による毛状根誘発遺伝子発現調節の解析
Project/Area Number |
07660443
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 伸和 広島大学, 遺伝子実験施設, 助手 (50263744)
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Keywords | アグロバクテリウム / 毛状根 / オーキシン / プロモーター / 転写調節 / T-DNA |
Research Abstract |
Agrobacterium rhizogenes MAFF301724株のrolB遺伝子の転写開始点を明らかにする前に、本菌株によって誘発された毛状根中で発現するpRi1724のT-DNA上の遺伝子群の転写状況を明らかにすることから着手した。実際には、上記菌株を感染した植物(Ajuga reptans)より誘発した2系統の毛状根(AR-4,Ar-24)からRNAを単離し、転写産物の同定を行った。 (1)poly-A RNAを用い、pRi1724のT-DNA領域を含む断片をプローブとしたノーザンハイブリダイゼーションにより、複数の転写産物が存在することが判明した。さらに、T-DNA配列より推定したORFのDNA断片をプローブとしたノーザンハイブリダイゼーションでは、ORF8を除く全てのORFに対応した転写産物が確認された。しかし、そのサイズは転写調節領域を含むmRNAの予測サイズとかなり異なるものがあった。 (2)total RNAおよびpoly-A RNAを鋳型とし、各々のORFの両端DNA配列をプライマーとしたRT-PCR法により、転写産物の転写方向を調べた。その結果、各々のORFに対応するDNA断片が増幅されたが、その中には予測した転写方向と反するものあった。 現在、上記2つの実験結果に基に、T-DNA上の転写産物のサイズ及び転写方向の決定を行っている。従来、pTiやpRiのT-DNA上の遺伝子のmRNAはスプライシングされないといわれていたが、最近pRiA4bのORF10(rolA遺伝子をコード)では、スプライシングが起こることが報告されている。pRi1724T-DNA上の遺伝子は、T-DNA配列のみでORFを推定できない可能性がある。
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