1995 Fiscal Year Annual Research Report
G-kinase基質240kDaタンパク質は血管平滑筋IP_3受容体か
Project/Area Number |
07670102
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
仲澤 幹雄 新潟大学, 医学部, 助教授 (80143759)
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Keywords | 脂質平面膜 / イオンチャネル / IP_3受容体 / G-kinase / カリウムチャネル / alamethicn / 骨格筋SR / 平滑筋SR |
Research Abstract |
本年度は、1)平面膜作成とその安定性の検討、2)alamethichinチャネル組込みとチャネル活性測定、3)骨格筋SRの分離と平面膜への組込みおよびチャネル活性の測定、をテーマにして実験を行った。 1)平面膜の作成とその安定性の検討:除振台に設置したシールドボックス内で、直径150μmの孔を開けたテフロン膜に上昇法により、脂質平面膜を作成した。片方のセルを接地し、片方をパッチクランプアンプのヘッドステージに接続して電流変化を測定した。作成した脂質平面膜は500GΩ以上の膜抵抗を示し、2時間以上安定であった。 2)alamethicinチャネルの組込みと、チャネル活性の測定:チャネルの導入手技を修得するため、チャネル形成が比較的容易であるalamethicin(40ng/ml)を用いて、チャネル活性の測定を試みた。37回の試行で14回チャネル活性の発現を観察できた。 3)骨格筋SRの分離と平面膜への組込みおよびチャネル活性の測定:ウサギ後肢骨格筋から、Meissnerの方法に従ってheavy SR vesicle(6.5mg protein/ml)をショ糖の密度勾配遠沈法により分離した。分離したSRを平面膜に組み込んでチャネル活性の発現を観察した。cis側(0.5M KCl)にCa(0.5mM)とSR vesicle(5μl)を加え、trans側(0.1M KCl)との間で電位固定を行った。チャネル活性は75回の試行のうち12回観察され、そのうち2回は明らかなシングルチャネル活性の発現を認め、約200psのコンダクタンスを持つカリウムチャネルと考えられた。 次年度は、チャネル発現率が低いのでこの面での改良を行いつつ、分離平滑筋SRを用いてIP_3チャネル活性の測定とチャネル活性に対するG-kinaseによるリン酸化の影響を検討し、さらに分離した240kDaタンパク質の平面膜への組み込みとチャネル活性の発現およびG-kinaseによるリン酸化の影響を検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sasage H, Nakazawa M, Arakawa M, Imai S: "Contribution of cyclic GMP generation to the relaxation by nipradilol in the rabbit aorta." Gen. Pharmacol. 26. 85-91 (1995)
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[Publications] Kato K, Nakazawa M, et al.: "Ethanol ingestion on allylamine-induced experimental subendocardial fibrosis." Alchol. 12. 233-239 (1995)
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[Publications] 豊里 晃、染矢源治、仲澤幹雄、今井昭一: "ノルアドレナリンで収縮させたラット大動脈平滑筋のニトログリセリン、ニトロプルッシドによる弛緩" 歯科麻酔学雑誌. 24. 62-69 (1996)