1996 Fiscal Year Annual Research Report
G-kinase基質240kDaタンパク質は血管平滑筋IP_3受容体か
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07670102
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中澤 幹雄 新潟大学, 医学部, 助教授 (80143759)
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Keywords | 血管平滑筋 / cyclic GMP / cyclic GMP依存性タンパクリン酸化酵素 / IP_3受容体 / 平面膜 / アラメチシン / 筋小胞体 / イオンチャル |
Research Abstract |
ニトログリセリンの血管平滑筋弛緩機序の研究でcyclic GMP依存性タンパク質リン酸化酵素(G-kinase)により分子量240kDaのタンパク質が細胞膜カルシウムポンプ活性増加と平行してリン酸化されることが見いだされ、240kDaタンパク質同定の研究が始まった。アミノ酸分析からIP_3受容体と相同なペプチドが見つかり、IP_3結合能、IP_3抗体で認識されることなどから、240kDaタンパク質が血管平滑筋のIP_3受容体であることが示唆された。これをふまえて、カルシウムチャネルとしての活性を持つかどうか、G-kinaseによりチャネル機能が修飾されるか否か等を研究する必要がでてきた。チャネル機能を測定するための方法として人工支質平面膜法を用いて検討を始めた。平面膜法の技術的な面を拾得するため、1)alamethicinチャネル、2)骨格筋分離筋小胞体(SR)のチャネル、3)平価筋SRのチャネル、4)240kDaタンパク質のチャネル活性測定の4段階で研究を始めた。 Alamethicinによるチャネル活性発現は比較的容易であり電気生理学的な実験手法を学のに最適であった。骨格筋SRのチャネルについては実験の10%程度にしか活性が発現せず、さらにシングルチャネル活性はその3分の1程度でごくまれにしか活性を認めることができなかった。平滑筋のSRではチャネル活性を全く観察できなかった。以上は平面膜実験法の困難さを示すものと思われた。次いで、精製された240kDaタンパク質からプロテオリポソームを作り平面膜に融合させ、チャネル活性を観察したがその発現を認められなかった。骨格筋SRを用いた研究でのチャネル活性発現の頻度を増加させること、すなわち平面膜実験法にさらに習熟することが必要と考えられるので、この点についてさらに努力する予定である。また240kDaタンパク質のチャネル活性発現は観察されなかったが、プロテオリポソームの段階でチャネル活性の有無の観察を行ってから平面膜を利用した研究に移る予定にしている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Sasage,他: "Contribution of cyclic GMP generation to the relaxation by nipradilol in the rabbit aorta." Gen.Pharmacol.26. 85-91 (1995)
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[Publications] K.Kato,他: "Ethanol ingestion on allylamine-induced experimental subendocardial fibrosis." Alcohol. 12. 233-239 (1995)
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[Publications] 豊里晃,他: "ノルアドレナリンで収縮させたラット大動脈平滑筋のニトログリセリン、ニトロプルシドによる弛緩." 日本歯科麻酔学会誌. 24. 62-69 (1996)
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[Publications] 広野暁,他: "ラット実験的自己免疫性心筋炎における誘導型NO合成酵素の発現と心血行動態の経的変化." 心筋の構造と代謝-1995. 18. 293-300 (1996)
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[Publications] S.Hirono,他: "Expression of inducible intric oxide synthase in rat experimental autoimmunue myocarditis with special reference to changes in cardiac hemodynamics." Circ.Res.80. 11-20 (1997)
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[Publications] T.Matsubara,他: "Increasing vasoconstrictor response to ergonovine with oxidative injury in canine coronary artery." Coronary Artery Dis.(in press). (1997)