1996 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーオキサイト誘導性タンパク質A170とレドックス制御
Project/Area Number |
07670133
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Research Institution | UNIVERSITY OF TSUKUBA |
Principal Investigator |
石井 哲郎 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (20111370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂内 四郎 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70019579)
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Keywords | ストレスタンパク / スーパーオキサイド / 酸化ストレス / マクロファージ / 活性酸素 |
Research Abstract |
1.酸化ストレス剤でマウス腹腔マクロファージに誘導されるA170タンパク質をコードするcDNAの全長を5'RACE法により決定した。 2.A170タンパク質の全長と部分構造を持つ組換え体融合タンパク質を各種作製した。それらを用いてウサギ抗血清を作製した。 3.抗A170タンパク質抗体を用いて、本タンパク質がおだやかな酸化ストレスで特異的に誘導されることを示した。スーパーオキサイド産生試薬であるパラコートやメナジオンはA170mRNAのレベルを約2倍誘導した。 4.マクロファージ内にA170を複数箇所リン酸化するキナーゼをゲル内リン酸化法を用いて見出した。 5.プロテアソームの阻害剤が特異的にA170タンパク質を誘導することを見出した。このことは、A170タンパク質がプロテアソームによって速い速度で分解されていることを示唆している。 6.μM濃度の過酸化水素が転写誘導なしに同タンパク質を誘導することを見出した。そこで、酸化ストレスがA170タンパク質の分解を結果的に抑制する可能性が考えられる。
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[Publications] T.Ishii: "Murine perioneal macrophages induce a novel 60-kD a protein with structural simlarity to a tyrosine kinase p56lck associated protein in response to chronic low level oxidative stress." Biochem.Biophys.Res.Commun.226. 456-460 (1996)
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[Publications] T.Ishii: "Low micromolar levels of hydrogen peroxide and proteasome in hibitors induce the 60-kDaA170 stress protein in murine perioneal macrophages." Biochem.Biophys.Res.Commun.(in press). (1997)
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[Publications] H.Sato: "EXPRESSION OF HEME OXYGENASE-1 AND 2 IN ACUTE PANCREATITIS AND PANCREATIC ISLET βTC3 AND ACINAR AR42J CELL LINES" FEBS Letters. (in press). (1997)
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[Publications] 石井哲郎: "新しい抗酸化ペルオキシレドキシンファミリー" 医学のあゆみ. 178. 406-407 (1997)
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[Publications] 石井哲郎: "ペルオキシレドキシン:新しい抗酸化タンパク質ファミリー" 細胞工学. 15. 1416-1421 (1996)
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[Publications] 石井哲郎: "ペルオキシレドキシンMSP23の構造と抗酸化機能(印刷中)" 腎とフリーラジカル. (1997)