1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670146
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKUSHIMA |
Principal Investigator |
池田 和子 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (10108863)
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Keywords | グリシン開裂酵素系 / T蛋白質 / H蛋白質 / 非ケトーシス型高グリシン血症 / methylenetetrahydropteroyltetraglutamate / cross-linking |
Research Abstract |
1.大腸菌中で組換発現・精製したL.caseiのfolylpolyglutamate synthetaseを用いてCH_2-THFに^<14>C-glutamateを取り込ませ,生成物を逆相HPLCで精製して生理的基質であるmethylenetetra-hydropteroyltetraglutamate(CH2-H4PteGlu4)の放射標識体を得た.これを用いてやはり組換発現・精製した大腸菌T蛋白質(ET)とEDCで架橋して葉酸結合部位を検索した.得られた架橋体はET:CH_2-H_4PteGlu_4=1:0.9で,これをlysylendopeptidase処理してHPLCで分離した放射標識ペプチドをアミノ酸シークエンスすると,ET(全長363残基)の78番目,81番目および352番目のリジン残基がCH_2-H_4PteGlu_4のglutamate tailとの結合に預かっていることが明らかになった. 2.1で同定された葉酸結合部位のうち352番目のリジン残基はこれまでに一次構造が明らかになっている7種の動物,植物および細菌のT蛋白質で共通して保存されているので,グルタミン酸,グルタミン,アルギニンに点変異させ,発現・精製して活性に与える影響を検討した.結果は3変異体とも比活性,CH_2-H_4PteGlu_4に対するKm値においてwild-typeと大きな差が認められなかった.現在78番目と81番目のリジン残基に点変異を導入して活性を検討している. 3.正常型および非ケトーシス型高グリシン血症患者で同定された変異型ヒトT蛋白質の大腸菌中での発現に着手した.
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Research Products
(1 results)