1995 Fiscal Year Annual Research Report
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07670154
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
村上 安子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30056709)
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Keywords | オルニチン脱炭酸酵素 / 蛋白分解 / 26Sプロテアソーム / アンチザイム / ポリアミン / 浸透圧 / ラクタシスチン |
Research Abstract |
ポリアミン合成の律速酵素オルニチン脱炭酸酵素(ODC)の半減期は細胞内環境によって大きく変動する。ポリアミンの細胞内濃度が上昇するとODCの阻害蛋白質"アンチザイム"が誘導され、ODCはODC・アンチザイム複合体となり、26Sプロテアソームに認識されエネルギー依存的に分解される。また、ODCは低浸透圧下で細胞が膨潤すると安定化し、常圧あるいは高圧に戻すと迅速に分解される。細胞の膨潤下では、自食作用胞による蛋白分解が抑制されるので、このODC分解はリソソーム酵素による可能性もあり、従って、ODC分解の多様性も示唆される。そこで、本研究では浸透圧依存的ODC分解の分子機構を解析した。1.プロテアソームの特異的阻害剤ラクタシスチンは、HTC細胞におけるアンチザイム依存的ODC分解をほぼ完全に阻害するこが確認された。2.HTC細胞において、高浸透圧ショック(低浸透圧→高浸透圧変換)により惹起される迅速なODC分解もラクタシスチンによってほぼ完全に抑制された。ロイペプチンやE64では影響されなかった。3.高浸透圧ショック(低浸透圧→常圧、高圧変換)によるODC分解の促進は蛋白合成阻害剤によって部分的に抑制され、半減期の短い蛋白質の関与が示唆された。5.高浸透圧ショックは細胞質内のアンチザイム/ODC比を上昇させた。この上昇は蛋白合成阻害剤によって部分的に抑制された。以上の結果から、浸透圧依存的ODC分解の機構として、「高浸透圧ショックによってポリアミンの細胞内濃度が上昇してアンチザイムが誘導されると同時に不溶性分画からアンチザイムがリクルートされ、ODCがアンチザイム複合体となり26Sプロテアソームに認識されて分解される」と推定された。一見全く異なる細胞環境下に起こる迅速なODC分解が本質的には共通の機構によることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hayashi S.: "Ornithine decarboxylase antizyme: a novel type of regulatory protein." Trendes in Biochemical Sciences. 21. 27-30 (1996)
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[Publications] Murakami Y: "Cloning of antizyme inhibitor, a highly homologous protein to ornithine decarboxylase." Journal Biological Chemistry. 271. 3340-3342 (1996)
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[Publications] Koguchi K: "Control of ornithine decarboxylase activity by polyamines and absence of antizyme in Tetrahymena." Comparative Biochemistry and Physiology. (in press). (1996)
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[Publications] Murakami Y: "Proteasome pathway is operating for the degradation of ornithine decarboxylase in intact cells." Biochemical J.(in press). (1996)