1995 Fiscal Year Annual Research Report
移植片拒絶反応のメカニズム:自己-非自己認識機構の分子生物学的解析
Project/Area Number |
07670158
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
吉田 龍太郎 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第4研究部, 部長 (10124760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VERKHUSHA V. (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第4研究部, 研究員 (80270578)
山本 直樹 岐阜大学, 医学部, 講師 (10260176)
滝川 修 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第4研究部, 研究員 (70163342)
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Keywords | 自己 / 非自己 / 細胞傷害性T細胞 / NK細胞 / マクロファージ / 組織適合性抗原 |
Research Abstract |
C57BL/6マウスの腹腔内にBALB/cマウスで継代した線維肉腫細胞(Meth A)を移植すると、移植局所に2種類のcytotoxicな細胞が浸潤した。移植したMeth A細胞を傷害する主たる細胞は、マクロファージ-rich, 非T, 非NK細胞であり、移植後4,5日で移植局所に出現した。本細胞の浸潤から遅れること1〜2日後には、移植したMeth A細胞と同じ組織適合性抗原を持つBALB/cリンパ芽球にcytotoxicなT細胞が浸潤した。これら2種類のcytotoxicな細胞の浸潤と共に、移植後増殖し続けたMeth A細胞は、7日後をピークにその後減少し、約2週間後には移植局所から完全に消失した。しかし、Meth A細胞移植前に細胞毒素を含むリポゾームで特異的に貪食細胞をあらかじめ除くと、移植Meth A細胞は、増殖し続け、動物は死亡した。これらの結果は、従来から我々の主張しているマクロファージ系細胞による、非自己移植細胞の認識傷害というユニークな説を支持している。また、Meth A細胞に対する細胞傷害活性が、BALB/cやDBA/2リンパ芽球によって拮抗的に阻害され自己C57BL/6リンパ芽球で阻害されなかったことなどから、クラスI分子の認識が示唆された。しかし、可溶性クラスI分子による結合実験には現在のところ成功していない。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M. Fukui et al.: "Hypoxic Contraction of Contractile Interstitial Cells Isolated from Bovine Lung." Am. J. Physiol.(in press).
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[Publications] A. Sanchez-Bueno et al.: "Regeneration and Luminescence of Aequorin in Chinese Hamster Overy Cells Transformed with cDNA for Apoaequorin." Int. J. Biochem. Cell Biol.(in press).
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[Publications] Wen-Gong Yu et al.: "Molecular Mechanisms Underlying IFN-γ-mediated Tumor Growth Inhibition Induced during Tumor Immunotherapy with rIL-12." Int. Immunol.(in press).