1996 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌凍結切片を用いた17番及び18番染色体の数的異常の解析
Project/Area Number |
07670196
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大井 章史 金沢大学, 医学部, 助教授 (50160411)
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Keywords | FISH / クロモゾーム17 / クロモゾーム18 / p53 / DCC / 胃癌 |
Research Abstract |
1.Fluorescent polymerase chain reactionを用いたDCC及びp53遺伝子のallelic imbalance の解析 DCC遺伝子のイントロン内にあるTAの繰り返し配列を蛍光色素fam,hexでそれぞれ標識したプライマーセットを用いてPCR増幅した。PCR産物はDNAシークエンサーにかけGenescan collection softwareで解析した。114例のDNA検体中DCC遺伝子のallelic imbalanceのみられたものは24例、p53遺伝子のallelic imbalanceのみられたものは37例であった。 2.組織切片を用いた17番及び18番染色体の数的異常の解析 平成7年度以来、凍結切片を用いたin situ hybridizationの方法論に関して蛍光色素法とパーオキシダーゼ法を比較検討して来たが、今年度では凍結切片を用いなくともホルマリン固定パラフィン包理材料を用いて蛍光色素法でシグナルを検出する方法を確立した。本法では凍結切片を用いるよりも癌細胞の核が鮮明でシグナルの輝度に関しても、凍結切片を用いるよりむしろ鮮明であった。この方法によって広い範囲のがん組織の検索は可能となり、また切片の入手、保存も格段に容易となった。 3.Fluorescent PCRの染色体数の比較 Fluorescent PCRでDCCのallelic imbaalanceのみれた4例について、パラフィン包理材料を用いたFISH法行い染色体18の数的異常の検討した結果、trisomy18か12例、disomy18が2例であった。さらに症例を検討中である。
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