1995 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド源性の免疫グログリンL鎖の構造決定と分子病理診断への応用
Project/Area Number |
07670200
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
三浦 克敏 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20173974)
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Keywords | アミロイド / アミロイドーシス / エドマン分解 / PCR反応 |
Research Abstract |
一次性アミロイド症のアミロイド沈着臓器から水抽出によりアミロイド線維の抽出をおこなった。さらにグアニジン塩酸によりサブユニット成分に分解し、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけてペプチドを分離した。主たるペプチドのバンドを含むようにゲルを切りだし、PVDF膜上にトランスファーし、これを自動エドマン分解にかけてアミロイド蛋白のアミノ末端の配列決定をおこなった結節性に肺にアミロイドの沈着した症例ではλのIII型の一次性アミロイド症であることが確認された。現在この方法を用いて他のアミロイド症例の一次構造を決定中である。 浜松医大以外の施設から依頼されるアミロイド症が疑われる症例についてアミロイド沈着の確認とタイプ分類を抗体を用いておこなった。気管周囲の限局性アミロイド、全身性で特に肝臓への沈着の著しい一次性アミロイド、膀胱膜下の限局性アミロイドがみつかった。分析を依頼される症例で検索可能な材料はホルマリン固定パラフィン包埋の生検材料がほとんどであり、分析法としては各タイプ特異的な抗体を用いるか、DNAを利用したPCR法以外に有効な方法がみつからなかった。一次性アミロイド症は一次構造が症例によってばらつきがあり、できるだけ共通する配列を認識する特異抗体の作成とPCRプライマーの作成を現在すすめているところである。
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