1996 Fiscal Year Annual Research Report
Natural killer(NK)細胞性腫瘍の特徴および細胞起源の研究
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07670224
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
鈴宮 淳司 福岡大学, 病院, 講師 (70206556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 孝一 福岡大学, 医学部, 助教授 (50203766)
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Keywords | 悪性リンパ腫 / 鼻腔リンパ腫 / NK細胞 / EBウイルス / リンパ芽球性リンパ腫 / 皮膚リンパ腫 / TdT |
Research Abstract |
1)鼻腔リンパ腫はT細胞マーカーの発現をみることからT細胞性のものが多いとされていたが,T細胞受容体(TCR)遺伝子の再構成がないこと,NK細胞にみられる形態的所見やCD56といったNK細胞関連抗原の発現などから,これら鼻腔リンパ腫はNK細胞の未熟なものや活性型の表現型に一致し,NK細胞リンパ腫と報告した.他の研究者よりも同様の報告がなされ,最近では鼻腔リンパ腫の多くはNK細胞リンパ腫であると考えられるようになっている.このリンパ腫はEpstein-Barr virus(EBV)の高率な感染が認められ,感染細胞の多くは腫瘍細胞であることを我々を含めたグループが報告した.さらに我々は咽頭リンパ腫を含めて検討を行い,鼻腔NK細胞リンパ腫は鼻腔リンパ腫の約80%であり,血管周囲性/破壊性増殖,polymorphicな細胞浸潤,壊死などの形態的特徴,アズ-ル顆粒を有し,CD56を発現し,EBV感染をほぼ100%に認め,かつモノクローナルな感染であり,免疫関連遺伝子の再構成を認めないという性質を有する.一部の咽頭T細胞リンパ腫に血管周囲性増殖やEBV感染を認めるがEBV感染はmonoclonalでなく,CD56の発現もない点が異なり,鼻腔や咽頭B細胞リンパ腫は形態的に明らかに異なり,またEBV感染も低率であることから,鼻腔NKリンパ腫は独立した悪性リンパ腫の一亜型であると結論づけた.この結果は平成8年秋期病理学会総会のシンポジウムで発表し,英文雑誌に投稿準備中である. 2)TdTを免疫組織学的にパラフィン切片上で検出可能である事を用いて,リンパ芽球性リンパ腫の組織診断に非常に有用であることを報告した.この方法で鼻腔NK細胞リンパ腫の中にリンパ芽球型のものがあり,それにはEBV感染は認められないことを明らかにし報告した.現在このタイプのものはNK細胞リンパ腫の中のより未分化なものとして別に考えられるようになっている. 3)鼻腔NKリンパ腫と同じリンパ腫が皮下組織を中心とするリンパ腫にみられる事を報告した.
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[Publications] Suzumiya J.et al.: "Terminal deoxynueleotidyl transferase staining of malignant lymphoma in paraffin sections." The Journal of Pathology. (in press).
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[Publications] Koita H,Suzumiya J.et al.: "Lymphoblastic lymphoma expressing natural killer cell phenotype with involvement of the mediastinum and nasal cavity." The American Journal of Surgical Pathology. 21(2). 242-248 (1997)
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[Publications] Suzumiya J.et al.: "Clarification of CD3 immunoreactivity in nasal T/Natural killer cell lymphoma : the neoplastic cells are often CD3.Response." Blood. 87. 839-841 (1996)
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[Publications] Suzumiya J.,et al.: "Hemorrhage from abdominal non-Hodgkin's lymphoma treated successfully by emergency transcatheter arterial embolization." American Journal of Hematology. 52. 201-204 (1996)
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[Publications] 鈴宮淳司ら: "T細胞性腫瘍とEBウイルス" 血液・腫瘍科. 32(6). 500-507 (1996)
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[Publications] Takeshita M.,et al.: "Angiocentric immunoproliferative lesions of the lymph node." Americal Journal of Clinical Pathology. 106. 69-77 (1996)