1995 Fiscal Year Annual Research Report
アンギオテンシン、bcl-2の腎発生、形態形成への役割-遺伝子欠損マウスによる解析-
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07670231
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長田 道夫 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (10192238)
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Keywords | bcl-2 / nephrogeuesis / avgioteusinogen / gene targeting / hypoplastic kiduey |
Research Abstract |
bcl-2遺伝子欠損マウスの実験では、電子顕微鏡や、in situ Nick end labelingなどの方法と、従来のレクチン結合試験などを組み合わせてin vivoの腎臓発生を細かく観察し、bcl-2の欠損がもたらす決定的な腎発生の欠損を明らかにした。すなわち、このマウスに低形成腎が起こることを見いだし、その原因はnephrogenic zoneの形成期に間葉細胞を中心としておこる過剰な細胞死によるネフロンの誘導が起こらないことを突き止めた。さらに間葉細胞の減少により尿管芽の伸展発達が阻害され、次の発生過程での間葉細胞の細胞死の原因となる可能性を示した。そして、時間的、空間的なbcl-2の役割について仮説を立てることができ、さらなる研究課題を明らかにできた。この結果はいくつかの内外の学会で発表しAm J Pathにin pressである。一方、Angiotensinogenの遺伝子欠損マウスでは腎臓の発生は予想に反し、ほぼ正常であったが、レニンの遺伝子、蛋白の発現と共に血管平滑筋細胞の異常増殖が起こることが明らかになった。さらに、このマウスの胎児腎を器官培養することでangioten sinogenの腎臓発生に必須の関わりについて次のように考察した。すなわち、renin-angiotensin系は発生の段階で必須とは言えないが、生後の血管発達において平滑筋細胞の増殖を制御する働きがあるのではないかと推察した。この結果は現在投稿準備中である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] M. Nagata,et. al.: "Macrophapes in Childhood ISA Nephropatty" Kiduey Iuternational. 48. 527-535 (1995)
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[Publications] M. Nagata: "Mitoxs and the preseuce of binucleated cells amovy glomenlar Podocyte in cliseased human kidueys" Nephron. 70. 68-71 (1995)
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[Publications] M. Nagata: "Apoptosis during on early stage of nephrogeuesis indures venal hypoplasic in bul-2 defics muce" American Journal of Pattrology. (in press). (1996)
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[Publications] 長田,道夫: "腎器管発生と細胞増殖因子" 腎と透析. 40. 203-209 (1996)
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[Publications] G. Nishimoto: "Acute renal failure associated with Candida albicans Infeitm" Pediatric Nephrology. 9. 480-482 (1995)
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[Publications] 長田,道夫: "糸球体内マクロファージを指標とした小児IgA腎症におけるステロイド有効性の予知" 日本小児腎臓学会. 9. 47-50 (1995)
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[Publications] 渡辺,照夫・長田,道夫: "現代病理学大系 補遺3" 中山書店, 278 (1996)