1995 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌耐熱性エンテロトキシンIIのジスルフィド結合の形成とレセプターの解析
Project/Area Number |
07670330
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
岡本 敬の介 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70131183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 浩泰 徳島文理大学, 薬学部, 講師 (30202386)
藤井 儀夫 徳島文理大学, 生薬研究所, 助教授 (60122587)
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Keywords | 大腸菌 / 下痢 / 毒素 / レセプター / 立体構造 / 遺伝子操作 |
Research Abstract |
毒素原性大腸菌の耐熱性エンテロトキシンII(STII)は48個のアミノ酸からなる、分子内に2本のジスルフィド結合を有する毒素である。このジスルフィド結合はSTIIの活性構造を構築する第一の要因である。このジスルフィド結合が毒素の成熟化のどの段階で、どのようにして架橋されるのかを検討した。その結果(1)dsbA遺伝子を欠損した変異株ではSTIIが産生されないこと、(2)変異株でのSTIIの産生抑制はdsbA遺伝子の導入で回復すること、(3)dsbA欠損株においてもSTIIは生合成され、ペリプラスム内に運ばれてくるが、このSTIIはペリプラスム内ですぐに分解されること、(4)2本のジスルフィド結合のうち、21-36位に架橋されているジスルフィド結合が毒素の安定性に重要であること、(5)ジスルフィド結合が架橋していないSTIIは14位と15位の間で切断をうける、ことなどが明らかになった。これらの結果からSTIIのジスルフィド結合はDsbAによって架橋されており、その架橋はSTIIの活性構造の構築に必要であるばかりでなく、STIIが分泌される構造を構築するためにも必要であることが明らかになった。 STIIが毒素活性を発現するためには、腸管上皮細胞のレセプターに結合しなくてはいけない。申請者たちは腸管細胞の膜画分にSTIIに結合する分子量2万タンパク質を見出し、このタンパクをほぼ精製した。精製したタンパクにSTIIは特異的に結合す。LTやSTI、あるいは培地成分などは結合しないことが明らかとなり、このタンパクがSTIIのレセプタープロテインとして機能している可能性を示唆した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshio Fujii: "Involvement of prostaglandin E2 synthesis in the intestinal secretory action of Escherichia coli heat-stable enterotoxin II" FEMS Microbiology Letters. 130. 259-266 (1995)
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[Publications] Keinosuke Okamoto: "Errect of substitution for arginine residues near position 146 of the A subunit of Escherichla coli heat-labile enterotoxin on the holotoxin assembly" Microbiology and Immunology. 39. 193-200 (1995)
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[Publications] Keinosuke Okamoto: "Disulfide Bond Formation and Secretion of Escherichia coli Heat-Stable Enterotoxin II" Journal of Bacteriology. 177. 4579-4586 (1995)