1995 Fiscal Year Annual Research Report
C型インフルエンザウイルスのイオンチャネル候補蛋白の性状と発現様式
Project/Area Number |
07670337
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
本郷 誠治 山形大学, 医学部, 助教授 (90229245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 勘悦 山形大学, 医学部, 教務職員 (60110673)
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Keywords | C型インフルエンザウイルス / M遺伝子 / イオンチャネル |
Research Abstract |
我々はC型インフルエンザウイルスM遺伝子からコードされるイオンチャネル候補蛋白である18kDaの蛋白質(CM2)を感染細胞内に検出することに成功した(J.Gen.Virol.75,3503,1994)。平成7年度はCM2蛋白の性状解析を進めて以下の成績を得た。 1)CM2は翻訳直後は16kDaであり、これに1本の高マンノース型糖鎖が付加され18kDaに変化し、さらに糖鎖が複合型に成熟することにより22〜30kDaの分子量を持つに至る。 2)合成後間もなくS-S結合による2量体を形成し、その一部はさらにS-S結合により4量体を形成する。 3)^3H-パルミチン酸の取り込み実験から、22〜30kDaのCM2に脂肪酸の付加が認められた。 4)感染細胞から調整したミクロソーム分画を、トリプシンで処理したのちRIPにより解析すると、CM2は膜貫通ドメインよりC側の領域に対する抗体との反応性を失った。また非固定の感染細胞を間接蛍光抗体法で解析すると、C側の領域に対する抗体は細胞表面を蛍光染色できなかった。いずれもC側領域が細胞質ドメインを形成することを示唆する成績であった。 5)大量に調整した精製ウイルス蛋白を抗CM2血清を用いたWestern blot(WB)法で解析し、22〜30kDaの蛋白を検出することに成功した。さらに、精製ウイルス蛋白をN-glycanase Fで処理することにより、22〜30kDaのCM2は16kDaの均一な泳動を示す蛋白として捉えられた。以上のWB法の成績からウイルス粒子上に相当量のCM2蛋白が存在することが明らかになった。 今後はCM2蛋白の翻訳機序を解析する予定である。
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[Publications] 松嵜葉子: "Comparison of receptor-binding properties among influenza C virus isolates." Virus Res.38. 291-296 (1995)
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[Publications] 西村秀一: "Identification of influenza C virus phosphoproteins." Microbiol.Immunol.39. 737-740 (1995)
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[Publications] 村木靖: "Evolution of the hemagglutinin-esterase gene of influenza Cvirus." J.Gen.Virol.77(印刷中). (1996)