1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670418
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Research Institution | OSAKA PREFECTURAL INSTITUTE OF PUBLIC HEALTH |
Principal Investigator |
加瀬 哲男 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (10175276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 良信 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, ウイルス課長 (30112064)
前田 章子 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (40250279)
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Keywords | アデノウイルス / ヘキソン / PCR / シークエンス / 制限酵素解析 / ウイルス同定 / 迅速診断 |
Research Abstract |
前年度に引き続いてヘキソン部位のプライマー(HexAA1885 5'-GCCGCAGTG GTCTTACATGCACATC-3'およびHexAA1913 5'-CAGCACGCCGCGGATGTC AAAGT-3')を用いて、アデノウイルス11、19 37型においてポリメラーゼ・チェイン・リアクション(PCR)を94℃1分、55℃1分、70℃1分30サイクルの条件で実施し、アガロースゲルで301bpのPCR産物を確認した。ただし、アデノウイルス11型のPCR産物は非常に収量が少なく、増幅効率が悪かった。そして、昨年と同じTAクローニングを用いて、クローニングとシークエンスを試みたが、うまくクローニングできず、現在PCR産物のシークエンスは進んでいない。 ただし、眼関連アデノウイルスとしての、アデノウイルス2、3、4、7、8、19、37型の各PCR産物を制限酵素Hpa II、Hae III、Rsa Iで消化し、その断片をアガロースゲル電気泳動したところ、その泳動パターンを組み合わせることによって、各アデノウイルスの型同定の推測は可能であった。実際臨床分離株アデノウイルス8型はアデノウイルス2、3、4、7、19、37型の泳動パターンと異なっていて、この制限酵素解析は有用となる可能性を示した。 本年はアデノウイルス7型による肺炎が発生し、その臨床応用に検体から直接PCRを応用することを試みたが、PCR産物が増幅が悪く、制限酵素解析には至っていない。検体の場合は、DNAの抽出法や、インヒビターの除去についての検討を加える必要があると思われた。
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