1995 Fiscal Year Annual Research Report
中学生の骨密度に及ぼす身体発育、ライフスタイル、遺伝子の影響
Project/Area Number |
07670430
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
山上 孝司 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (20148167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 治身 富山県衛生研究所, 環境保健部, 主任研究員
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Keywords | 骨密度 / 身体発育 / ライフスタイル / ビタミンD受容体遺伝子 / 骨代謝指標 / 中学生 |
Research Abstract |
本研究の目的は、縦断研究によって児童生徒の骨塩量に影響する要因を環境要因・遺伝要因に分けて明らかにし、成長期からの骨粗鬆症予防に役立つ実証的データを提示することにある。 今年度の研究計画は、小4から追跡している現中2の生徒の中1時点での骨密度(超音波法)に対する、骨代謝指標、体格・成長指標、ライフスタイル、ビタミンD受容体遺伝子の多型の関連を明らかにすることであった。骨代謝指標としては、血中の骨型アルカリフォスファターゼ及び酸性フォスファターゼ、尿中のハイドロキシプロリンを測定し、体格・成長指標としては身長、体重、身長の伸び、体重の伸び、初潮発来からの期間を解析項目とした。ライフスタイルについては、自己記入式アンケートによる簡易栄養調査より各栄養素及び各食品群の摂取量を推定し、学内学外のクラブの実施状況よりクラブにおける運動量を推定した。 まず骨代謝指標及び体格・成長指標と骨密度との関連を重回帰分析で解析した結果、男子において有意な偏相関係数を持っていた項目は、小6時の酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ、小5時の身長、小6時の体重、小6から中1への身長の伸び、中1時の身長であった。女子においては初潮発来からの期間がやや関連を示したが有意にまでは至らなかった。ライフスタイルと骨密度の関係では男子においては小5時及び中1時の運動クラブでの運動量が有意な偏相関係数を持っていたが、女子においては小5時の運動量、中1時のカルシウム摂取量がやや関連を示したものの有意とはならなかった。男子において有意な偏相関係数を持った項目のみを説明変数として骨密度との関連を重回帰分析で解析すると、小6から中1への身長の伸び及び小5・中1の運動クラブでの運動量が有意な正の関連を示した。ビタミンD受容体遺伝子多型については、現在解析中である。
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