1995 Fiscal Year Annual Research Report
都市住民を対象とした減塩指導の降圧効果に関する無作為化介入研究
Project/Area Number |
07670450
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
伊達 ちぐさ 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (60047389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 隆 大阪市立大学, 医学部, 講師 (30227144)
門奈 丈之 大阪市立大学, 医学部, 教授 (30046958)
田中 平三 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (70047215)
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Keywords | 食塩 / 血圧 / 減塩指導 / 都市住民 / 介入研究 / 無作為配置 / 交互法 |
Research Abstract |
【方法】大阪市N保健所における市民健診で境海域高血圧と判定された者、高血圧の予防を望む者を中心とした40歳以上69歳以下の36名を対象に研究を実施した。具体的には、9月中旬にベースライン検査を実施し、その後無作為に18名ずつの2群に分け、前期介入群と後期介入群とした。約7週間に3回の減塩教室を同じ内容で2シリーズ開催した。1シリーズ目は前期介入群が、2シリーズ目は後期介入群が参加した。ベースライン調査も含めて各シリーズの前後に検査を合計3回実施した。減塩教室に参加しない期間を観察期間(対照期間)とした。本研究では減塩指導の降圧効果は、ベースラインと11月に実施した前期介入後の検査時の24時間尿中食塩排泄量と安静時血圧の成績を用いて評価した。安静時血圧はオムロン医療用イオン自動血圧計(コルネットHEM-904)を用い、20分以上座位での安静を保った後に測定した。減塩到達目標は、ベースライン時の24時間尿中食塩排泄量と24時間思い出し法による食事調査から求めた食塩摂取量との平均値の20%減を個人毎に定めた。減塩教室は、食塩摂取量の自己評価ができるようにするための訓練と、減塩技術の獲得に主体をおいたプログラムで実施した。 【結果】ベースラインの尿中食塩排泄量は約9g、収縮期血圧(SBP)は約140mmHg、拡張期血圧(DBP)は約85mmHgで2群間に統計学的有意差は認められなかった。前期介入後は介入群では食塩摂取量に変化は認められなかったが、対照群では増加した。血圧は介入後両群とも低下したが、2群間に有意差は認められなかった。 【結論】9g/日と日本人としては食塩摂取量が低い都市住民でも、減塩指導による食塩摂取量の相対的な低下効果が認められた。減塩指導による正味の食塩摂取変化量は-1.9gであり、SBPの正味変化量は-4.7mmHg、DBPの正味変化量は-2.5mmHgであった。
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Research Products
(1 results)