1996 Fiscal Year Annual Research Report
フローボリューム波形解析による気道アレルギー高感受性者スクリーニング法の確立
Project/Area Number |
07670466
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
目黒 忠通 近畿大学, 医学部, 教授 (70093713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 尚子 近畿大学, 医学部, 助手 (60261054)
小川 博 近畿大学, 医学部, 講師 (00133546)
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Keywords | フローボリューム / FV波形解析 / RAT-FEV 1% diagram / 気道アレルギー高感受性 / 一次スクリーニング評価法 / 血清総IgE値 / 肺機能検査 |
Research Abstract |
昨年は、二次肺機能検査受診者について、RAT-FEV 1% diagramと血清総IgE値との関係について研究を行った。対象:35才以上の男女従業員に対して行った一次肺機能検査と血清総IgE値測定のうち、FV波形解析の結果、有効なRAT-FEV 1% diagramを示した男性1070名(A-line 421名,B-line 284名,SA-line 252名,SB-line 102名)のうち、基本となるA-line 421名,B-line 284名を研究対象として気道アレルギー一次スクリーニングの可能性について検討した。が有効な。方法:1)解析方法は第66回日本衛生学会抄録集に参照したFV波形解析を行い、RAT-FEV1% diagramを描写した。2)RAT-FEV 1% diagramにおける指導区分(A-D3)を検討の際の区分に用いた。結果:1)RAT-FEV 1% diagramの指導区分の分析状況:A-lineでは、(A-C2)の合計は97.9%,区分(C3-C1,D)の合計は2.1%であった。B-lineでは,(A-C2)の合計は22.7%,(C3-C1,D)の合計は83.9%であり、両lineの指導区分別の分布に差異が認められた。2)非喫煙者のline別指導区分の血清総IgE値100IU/ml未満の度数の割合:区分(A-B)では、A-line(61.4%),B-line(69.6%),(C3-C1)では、A-line(54.3%),B-line(40.0%)であった。更に、B-lineでは、C1(39.7%)、D(55.5%)、区分C(C3-C1)では、区分(A-B)より低率であった。3)喫煙者のline別指導区分別の血清総IgE値10OIU/ml未満の度数の割合:a)A-line;区分の進展により、区分(A-B)(46.3%),B-line(69.6%)、(C3-C2)(38.8%),C1(25.0%)と低下する傾向であった。b)B-line;指導区分が進展しても、(A-B)(39.1%)、(C3-C2)(38.2%),C1(44.2%)D(46.7%)、とほぼ一定であった。考察並びに結論:1)Flow-volume chartより検出されるRAT-FEV 1% diagramを用いると、A-,B-lineにおける指導区分の分布の差異が明瞭となる。2)各lineの指導区分別の血清総IgE値の比較により、気道アレルギーの一次スクリーニング評価法として意義がある。3)喫煙習慣の有無及び指導区分によるA-,B-line間の血清総IgE値の分布の差異については、検討を要する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 目黒忠通: "気道過敏性-高感受性群の新スクリーニング法としてのRAT-FEV 1% nomogram" 日本衛生学雑誌. 51・1. 293-293 (1996)
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[Publications] 目黒忠通: "RAT-FEV 1% nomogramからみた中高年者労働者の気道アレルギー高感受性者スクリーニングの意義について" 日本衛生学雑誌. 51・1. 294-294 (1996)
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[Publications] 目黒忠通: "中高年者における気道アレルギー高感受性一次スクリーニング評価法としてのRAT-FEV 1% diagram" 日本衛生学雑誌. 52・1(予定). (1997)