1995 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息における遺伝子多型の研究-高親和性Ige受容体を介するシグナル伝達に関与する機能分子について
Project/Area Number |
07670522
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 寛 東京大学, 医学部(病), 助教授 (60107620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 善一郎 東京大学, 保健センター, 助手 (70238814)
木原 英利 東京大学, 医学部(病), 医員
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Keywords | FcεRI / TAM / 気管支喘息 / SSCP |
Research Abstract |
はじめに 肥満細胞、好塩基球などの表面に存在する高親和性IgE受容体であるFcεRIには細胞内へのシグナル伝達に重要なモチーフであるTAM(tyrosine-based activation motif)を持つβ、γ鎖が存在する。TAM領域における健常者と喘息患者間の遺伝的相違についてSSCP(single strand conformation polymorphism)により検討を試みた。 方法 ヒト全血よりデキストラン・グルコース法で白血球を分離し、ここからQIAGEN社のRNeasy Total RNA kitによりtotal RNAを精製した。FcεRIβ、γ鎖に特有の合成プライマーを用いて逆転写酵素によりそれぞれのcDNAを得た。これらをテンプレートに、PCRでTAMを含む領域を増幅し、検体を一本鎖としてpolyacrlamide gel上で電気泳動することで遺伝的polymorphismを解析した。 結論 喘息患者10名、健常者5名についてFcεRIβ、γ鎖の遺伝的polymorphismを検討したが、両鎖について移動度の変化を伴う例は得られなかった。さらに検討を進める必要があるが、少なくともTAM領域が全く健常者と異ならない喘息患者が一般的に存在することが判明した。
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