1996 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌の進展に伴うαFP遺伝子発現調節機構の変化(多数臨床例の解析を通じて)
Project/Area Number |
07670566
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Research Institution | UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
椎名 秀一朗 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70251238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小俣 政男 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90125914)
金井 文彦 東京大学, 医学部・附属病院, 特別研究員
加藤 直也 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
松村 雅幸 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
丹羽 泰郎 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
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Keywords | 肝細胞癌 / αFP / 癌化 / αFP遺伝子 / 生検材料 / 遺伝子発現調節機構 |
Research Abstract |
現在までに約100例の小型肝細胞癌に対し超音波ガイド下細径針生検を行い検体を採取し、液体窒素にて凍結し保存した。また、採取された検体の一部はRNA抽出の目的にてIsogen(AGPC法に準拠したRNA抽出試薬)を加えて保存した。さらに、同時に非腫瘍部からも検体を採取しコントロールとした。 同一患者の病変部、非病変部から得られた塩基配列を比較することにより、癌化に伴う塩基配列の変化の有無が検討できると思われるため、保存検体をprotenase Kにより処理し、phenol-chroloform法によりDNAを抽出し、得られたDNAを材料としてAFP遺伝子のpromoter,enhancer内に設置したprimerを用いたPCRにてそれぞれ増幅した後、シークエンサーにより各々の塩基配列を決定しようとしたが、再現性ある結果は現在のところ得られていない。 また、保存検体からDounceホモジェナイザーを用いホモジネートを作成し、そのホモジネートを遠心し核分画を沈殿させ、その沈殿を再び緩衝液中にてホモジナイズし、緩衝液中にて透析後、不溶物を除去することにより核抽出液を採取し、SDS-PAGEを行い、HNF-1、AFP-1等の転写因子に対する抗体を用いたウエスタブロットにより、転写因子の有無、量的差異を検討しようとしたが、現在のところ一定の傾向が得られていない。 今後、安定した結果がでるよう実験を積み重ねる予定である。
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