1995 Fiscal Year Annual Research Report
野生型p53遺伝子導入ヒト大腸癌細胞株における細胞死感受性調節機構の基礎的検討
Project/Area Number |
07670590
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
青山 伸郎 神戸大学, 医学部, 助手 (30243299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 玲 京都大学, 医学部, 助教授 (60144565)
前田 盛 神戸大学, 医学部, 教授 (50030911)
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Keywords | apoptosis / p53 |
Research Abstract |
大腸癌細胞株(WiDr:コドン273番にミスセンスを有している)にサイトメガロウイルスのプロモーター下で発現する野生型p53cDNAを組み込んだプラズミドベクターをトランスフェクションして得た117個のネオマイシン耐性クローンをスクリーニングし、最終的に8個の導入株を獲得した。 平成7年度においてはこの系を用いてp53、Fasの両反応経路からのアポトーシス誘導機構の検討をさらに発展させた。つまりp53とWAF1・GADD45そしてFasとTNFR・NFκBさらに両者の関係であり、野生型p53遺伝子発現の程度がWAF1遺伝子発現の程度と相関することを見いだしており、そこまでの成果をOncogene誌に発表した。(別紙参照) (1)現在8種のクローンの内最も野生型p53の発現が高度な株(Kobe-B)を用いて抗Fas抗体によるアポトーシスの誘導後早期の変化を細胞周期を中心にフローサイトメトリーで評価し親株(WiDr)と比較しており若干の知見を得ている。 (2)実際の大腸癌の臨床検体を用いてTUNNEL法でアポトーシスを評価しp53rasなどの大腸癌関連遺伝子との関連を評価しており、その形態との関連により若干の知見を得ている。 これらを併せて次年度の最終報告とする。
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[Publications] Tamura, T., et al.: "Induction of Fas-mediated apoptosis in p53-transfected human colon carcinoma cells." Oncogene. 11. 1939-1946 (1995)
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[Publications] 田村孝雄他: "癌抑制遺伝子の生物学" G. I. Research.3. 92-99 (1995)