1995 Fiscal Year Annual Research Report
硫酸基糖転移酵素の発現クローニングと癌転移との関連についての研究
Project/Area Number |
07670642
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
平岩 望 愛知県がんセンター, 研究所・病理学第二部, 主任研究員 (70175553)
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Keywords | 糖転移酵素 / 硫酸化糖鎖 / HNK-1 / パンニング / 真核細胞発現クローニング |
Research Abstract |
血液凝固系関連物質や細胞間接着物質との相互作用が注目される硫酸化糖鎖の合成を司る糖転移酵素のクローニングを目指し、平成7年度の研究計画に従って以下の研究を行った。 1.抗硫酸化糖鎖モノクローナル抗体の精製および検討:末端ガラクトースに硫酸基が結合した構造の一群の糖鎖に対するモノクローナル抗体及びその腹水由来精製抗体を得た。その抗体の抗原特異性は、TLC-immunostaining, ELISAにより確認し、細胞表面での抗原認識能については、FACSによりヒト肝臓癌細胞株HepG2に硫酸化糖脂質が細胞表面に認められた。また末梢神経組織やNK細胞に特異的に認められる、グルクロン酸に硫酸基が付加された特異抗原HNK-1に対する特異モノクローナル抗体では、ヒト肺小細胞癌株の細胞表面に強く発現されていることがFACSにより判明した。これらの細胞株に対して、モノクローナル抗体がPanning法に適切か調べたところ、肯定的所見を得た。 2.cDNAライブラリーの作製:硫酸化糖鎖抗原陽性のHepG2細胞、肺小細胞癌株から、mRNAを抽出し、oligo-dTをプライマーにして、cDNAを合成した。BstXIアダプター付加後、真核生物発現ベクターpCDM8に組み込み、cDNAライブラリーの作製を行った。得られたcDNAライブラリーの検討は、インサート部分のサイズ確認やNorthernblot、RT-PCRにより適正なライブラリーと判断された。 以後、得られたcDNAライブラリーを、前駆物質を細胞表面に持つ真核細胞株にトランスフェクションし、一時的発現を生じしめ、発現された抗原物質について、硫酸化糖鎖を認識するモノクローナル抗体を用いて、Panning法を行う。これを繰り返し、特異的な糖鎖遺伝子のクローニングに持っていく。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Gersten, K. M., 他: "Molecular cloning, expression, chromosoal assignment, and tissue-specific expression of a murine α-(1,3)-fucosyltrans-ferase locus corresponding to the ELAM-1 lingand fucosyltransferase." J. Biol. Chem.270. 25047-25056 (1995)
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[Publications] 平岩 望,他: "シアリルLe^x抗原、シアリルLe^a抗原の糖鎖構造と生合成そしてその機能." 日本臨床. 53. 1729-1734 (1995)
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[Publications] 神奈木玲児,他: "セレクチンと癌転移:シアリルLe^x・シアリルLe^aの合成異常を中心に." 病理と臨床. 13. 683-693 (1995)