1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670662
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤村 政樹 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (90190066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 正英 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (60239746)
笠原 寿郎 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (30272967)
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Keywords | 特異的気道過敏性 / アルコール誘発喘息 / 交感神経遮断薬 / 蒸留水 / 自律神経 / ニューロペプチド / 脂質メディエーター / モルモット |
Research Abstract |
特異的気道過敏性の病態生理の解明は、気管支喘息の病態生理の解明につながる。本研究では、交感神経遮断薬、蒸留水およびアルコールに対する特異的気道過敏性の病態生理について、それぞれの動物モデルを作成し、気道炎症とケミカルメディエーター、ニューロペプチドの関与について検討してきたが、平成9年度は下記の研究成績を得た。さらに、喘息患者に関する臨床研究も実施した。 1.蒸留水吸入に対する特異的気道過敏性の動物(モルモット)モデルにおける自律神経系,ケミカルメディエーター、ニューロペプチドの関与 1)自律神経:副交感神経およびα-交感神経活動の関与はない。 2)ヒスタミンとサブスタンスPの関与が重要である。 3)トロンボキサンA2の関与はない。 2.喘息患者の交感神経遮断薬による気管支収縮反応における脂質メディエーターの関与 本研究の被験者として同意を得られた喘息患者に交感神経遮断薬プロプラノロールを吸入負荷し、気管支収縮の生じる反応陽性者を選択した。反応陽性喘息患者を対象として、トロンボキサンA2受容体拮抗薬(AAー2414)およびスルフィドペプチドロイコトリエン受容体拮抗薬(ONOー1078)投与の影響を検討したが、これらの胎質メディエータ阻害薬はプロプラノロール誘発気管支収縮を抑制しなかった。 3.アルコール誘発喘息の特徴 1)アルコール誘発喘息にはタキフィラキシ-がある。 2)アルコール喘息患者では、非アルコール喘息患者に比較して、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドに対する気道過敏性が特異的に亢進している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fujimura M,et al: "Peptide leukotrienes mediate acetaldehyde-induced bronchial hyper-responsiveness in guinea pigs." Clin Exp Allergy. 27(1). 104-109 (1997)
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[Publications] Fujimura M,et al: "Inhibitory effects of indomethacin on tachyphylaxis in response to acetaldehyde-induced bronchoconstriction in asthmatic patients." J Allergy Clin Immunol. 99(5). 620-623 (1997)
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[Publications] Fujimura M,et al: "Role of leukotrienes in post-allergic propranolol-induced bronchoconstriction in guinea pigs." Clin Exp Allergy. 27. 1219-1226 (1997)
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[Publications] Fujimura M,et al: "A guinea pig model of ultrasonically nebulized distilled water-induced bronchoconstriction." Eur Respir J. 10. 2237-2242 (1997)
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[Publications] Fujimura M,et al: "Role of tachykinins in distilled water-induced bronchoconstriction in guinea-pigs." Clin Exp Allergy. (in press). (1998)
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[Publications] 明茂治、藤村政樹: "アルコール喘息:In気道アレルギー'97、牧野荘平、石川孝 監修1997" メディカルレビュー社 東京, 11 (1997)