1995 Fiscal Year Annual Research Report
肺気腫におけるマクロファージα1-アンチトリプシン発現プロモーター領域の解析
Project/Area Number |
07670664
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長谷川 好規 名古屋大学, 医学部, 助手 (20270986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下方 薫 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10022906)
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Keywords | 肺気腫 / 遺伝子発現プロモーター / α1-アンチトリプシン遺伝子 |
Research Abstract |
[概要] 平成7年度において,29名の肺気腫症患者,6名の慢性気管支炎患者,3名の気管支喘息患者の末梢血マクロファージよりα1-アンチトリプシン遺伝子上流に存在するマクロファージ特異的プロモーター領域をSingle-Strand Conformational Polymorphism(SSCP)法により解析を行った。その結果,3種類の異なる泳動パターンが認められた。しかし,現時点では各疾患に特異的な泳動パターンは認められない。現在,それぞれのPCR産物を自動塩基解析装置を用いて遺伝子配列を決定する準備をすすめている。 これまでの検討では,計画当初に予測されたよりもプロモーター領域の多型性が乏しく,3種類のSSCP泳動パターンが得られたのみであった。しかし,SSCP法で検出できない点突然変異も考えられ,今後の研究では直接的な塩基配列の決定が必要と考えられる。今後は,プロモータ領域のマクロファージ特異的なプロモーター活性についても検討を進める予定でいる。 [結論](1)PCR-SSCP法を用いて高齢者の肺気腫症におけるα1-アンチトリプシン遺伝子のマクロファージ特異的発現プロモーター領域の遺伝的多型性について解析した。 (2)SSCP法では,マクロファージ特異的発現プロモーター領域において3種類の異なる電気泳動パターンを示すことがわかった。 (3)今後,遺伝的多型性の解析のための塩基配列の決定やマクロファージ特異的発現プロモーター活性の測定を含めた解析を準備している。
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