1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670683
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
栂 博久 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90142554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 浩 金沢医科大学, 医学部, 助手 (70267730)
石垣 昌伸 金沢医科大学, 医学部, 助手 (10247439)
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Keywords | 急性肺傷害 / dexamethasone / 誘導型一酸化窒素合成酵素 / エンドトキシン / 免疫組織染色 / ウェスタンブロット / RT-PCR / in situ hybridization |
Research Abstract |
(1)ラットの右心室に1mg/kgのエンドトキシンを投与した。6、12、24、48時間後の組織所見では、肺間質の単核球浸潤と肺胞腔内の浸出液の貯留を認めた。全肺ホモジェネートのWestern blotting(WB)では、6時間後のみ誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の蛋白レベルの発現が認められた (2)免疫組織染色では、約60〜70%のH型肺胞上皮細胞(II型細胞)にiNOS蛋白の強い発現が見られ、一部のマクロファージにも弱い発現が見られた。単離したII型細胞の免疫染色でも同様にiNOS蛋白の発現が見られた。WBでは、全肺および単離II型細胞ともに分子量130kDのiNOSバンドが確認された。無処置の肺ではiNOS蛋白の発現は見られなかった。 (3)全肺および単離II型細胞のRT-PCRでは、360bpsのiNOS mRNAの発現が見られた。単離II型細胞のIn situ hybridizationでは、iNOS mRNAのanti-sence riboprobeに対して約40%の細胞に陽性シグナルを認めた。Sence riboprobeでは陽性所見は認めず、反応の特異性が確認された。 (4)ラットへのエンドトキシン投与12時間前にdexamethasone 4mg/kgを腹腔内投与しておき、iNOS蛋白の発現が変化するか検討した。Dexamethasone前投与ラットの免疫組織染色では、少数のII型細胞にiNOS蛋白の弱い発現が見られるのみで、エンドトキシン単独の場合と比べてiNOSの発現は著明に抑制されていた。単離II型細胞でも、dexamethasoneによるiNOSの発現の抑制が確認された。 (5)以上まとめると、in vivoのラットエンドトキシン肺傷害では、主としてII型細胞においてiNOSの転写レベルでの発現誘導が見られ、また、dexamathasoneはこのiNOS誘導を抑制することが示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 栂博久: "肺微小循環に及ぼす内因性および吸入NOの効果" 日本胸部疾患学会誌. 33. 184-189 (1996)
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[Publications] Y.Nagasaka: "Lung microvascular pressure profile in acute lung injury" Tohoku J.Exp.Med.179. 81-92 (1996)
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[Publications] 渡辺亨: "低酸素性肺血管攣縮-内因性NOの役割と吸入NOの効果" 金沢医科大学雑誌. 印刷中 (1997)
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[Publications] 戸部勇保: "エンドトキシン傷害肺におけるII型肺胞上皮細胞での誘導型一酸化窒素合成酵素の発現" 金沢医科大学雑誌. (印刷中). (1997)
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[Publications] 栂博久: "経静脈治療オーダーマニュアル" メディカルレビュー社, 5 (1996)
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[Publications] 栂博久: "内科学書、全訂第4版" 中山書店, 4 (1995)