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1996 Fiscal Year Annual Research Report

近赤外光を用いた先天性心疾患児の脳血行動態の研究

Research Project

Project/Area Number 07670831
Research InstitutionASAHIKAWA MEDICAL COLLEGE

Principal Investigator

岡 隆治  旭川医科大学, 医学部, 講師 (40113724)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 津田 尚也  旭川医科大学, 医学部, 医員
梶野 浩樹  旭川医科大学, 医学部, 医員
Keywords近赤外光 / 先天性心疾患 / 脳内酸素飽和度
Research Abstract

近赤外線を利用した非観血的脳内酸素飽和測定装置を用いて心臓カテーテル検査時や体外循環時のモニタリングを施行し、脳内局所酸素飽和度(rSO_2)について検討した。対象と方法:I群:非チアノ-ゼ型心疾患、川崎病、心電図異常などの症例28例、平均年齢5歳10か月。II群:チアノ-ゼ型心疾患を有する症例7令、平均年齢1歳4か月。III群:体外循環施行例9例。またペースメーカー挿入患者でのペーシング時と非ペーシング時、多血症患者での瀉血前後、運動負荷中のrSO_2の変動についても検討した。
測定はSomanetics INVOS 3100型・脳内酸素飽和度測定装置を使用した。右前額部にセンサーを固定し連続的に測定した。
結果:(1)非チアノ-ゼ型心疾患患者28人について検討すると、rSO_2と年齢との間には有意の相関を認めなかった。(2)rSO_2の値は非チアノ-ゼ型心疾患では65.7【plus-minus】6.85%、チアノ-ゼ型心疾患では51.7【plus-minus】7.13%と非チアノ-ゼ型心疾患で有意に高値を示した。(3)rSO_2と内頸静脈酸素飽和度(SjO_2)との間には相関を認めた。(4)人口心肺下で開心術を施行中のrSO_2のモニタリングでは、人口心肺開始とともにrSO_2は上昇し、大動脈遮断にて緩徐に低下、遮断解除後は再び上昇する傾向を認めた。(5)3歳女児の洞不全症候群でペースメーカー植え込み例での検討で、ペーシング停止時rSO_245%から100PPMでのペーシングでrSO_2は55%まで上昇した。17歳の無脾症候群に伴う多血症の患者でヘマトクリット値70.3%のため410ml瀉血し、ヘマトクリット値64.6%まで減少した時のrSO_2値は15%から34%まで上昇した。運動負荷中のrSO_2値は、変動が大きくその評価には症例の積み重ねが必要と考えられた。
近赤外線を利用した非観血的脳内酸素飽和度測定装置は、使用操作が簡単で、即座に使用することが可能である。血行動態の変化に迅速に反応し局所の脳内酸素飽和度を表示するため、今後脳に関係したモニタリング装置としての利用価値が高いと考えられた。プローブセンサーが大きく、新生児への使用には小型センサーの開発が必要である。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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