1995 Fiscal Year Annual Research Report
進行性筋ジストロフィーの遺伝子治療にむけての臨床的基礎的研究
Project/Area Number |
07670906
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
斎藤 加代子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90138834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 恵里 東京女子医科大学, 小児科, 助手
池谷 紀代子 東京女子医科大学, 小児科, 助手 (70151313)
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Keywords | Duchenne型筋ジストロフィー / 骨格筋細胞培養 / アデノウイルスベクター |
Research Abstract |
1)Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)およびBecker型筋ジストロフィー(BMD)患者よりインフォームドコンセントの下に、筋生検や剖検によって得られた骨格筋細胞15例より直接RNAを調整した。これらの患者のリンパ球において、ジストロフィンDNAの変異を調べ、変異を挟むプライマーを設計し、nested-PCRを実施した。その結果、DMDの2例において、mRNAは増幅されなかった。mRNAが増幅された13例において、PCR産物からの直接的塩基配列決定を行った。その結果1例において、エクソン内における欠失とミスセンス変異が証明された。BMDの5例ではreading frameを保持して、遺伝子変異を生じており、蛍光抗体法にてジストロフィンは不連続性に認められ、ウエスタンブロット法にてサイズの小さいジストロフィンの発現を認めた。 2)DMD患者の筋生検時に得られた骨格筋細胞を培養し、骨格筋細胞クローンを樹立した。線維芽細胞、筋線維間結合織細胞も一次培養して凍結保存した。 3)培養骨格筋細胞において、導入した外来遺伝子の発現をみる基礎実験を開始している。現在、アデノウイルスベクターにβ-galactosidase遺伝子を組み換え、293細胞にて増殖させている。
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[Publications] Kayoko Saito: "Somatic mosaicism for a DMD gene deletion" Am J Med Genet. 56. 80-86 (1995)
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[Publications] 斎藤加代子: "分子遺伝子の基礎と臨床" 日本未熟児新生児学会雑誌. 7. 43-52 (1995)
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[Publications] 斎藤加代子: "進行性筋ジストロフィー" 臨床医. 21. 608-612 (1995)
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[Publications] 斎藤加代子: "福山型先天性筋ジストロフィー研究最近の進歩" 脳と発達. 27. 447-454 (1995)
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[Publications] 近藤恵里: "多型解析による出生前診断を行った福山型筋ジストロフィーの2家系" 医学のあゆみ. 173. 789-790 (1995)
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[Publications] Eri Kondo: "Prenatal diagnosis in Fukuyama type congenital muscular dystrophy" Am J Med Genet. (印刷中).
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[Publications] Kayoko Saito: "Brain of Development" Mild form of Walker-Warbuy syndrome(印刷中),