1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670932
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
土田 哲也 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (70126126)
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Keywords | 悪性黒色腫 / ガングリオシド / スルファチド / 糖脂質 / TNFα / INFβ |
Research Abstract |
先天性色素性母斑、黒色腫原発巣、黒色腫転移巣および黒色腫培養細胞のガングリオシド組成、スルファチド組成を明らかにするために、前年度の検体に加え、新たにそれぞれ3例、2例、2例、3例において生化学的検討をおこなった。その結果、前年度の成績と合わせて、ガングリオシド組成は先天性色素性母斑では常に一定でGM_3>GD_3であるのに対して、黒色腫では多様性を示すと考えられた。また、スルファチド組成については、先天性色素性母斑、黒色腫原発巣においてはガラクトシルセラミド-3-硫酸として検出されたが、転移巣およびその培養細胞においては検出不能であった。 黒色腫培養細胞においてインターフェロンβ(IFNβ)および腫瘍壊死因子α(TNFα)がガングリオシド組成、スルファチド組成に及ぼす影響を3つのcell lineを用いて検討した。その結果、TNFαは黒色腫培養細胞の全ガングリオシド量を減少させる一方で、未処置の培養細胞では検出不能であったスルファチドを誘導することが明らかになった。 色素性母斑および黒色腫原発巣において存在したスルファチドが、黒色腫転移巣およびその培養細胞において消失し、さらにTNFα処理により誘導されるという現象は、スルファチドが接着分子L-,P-セレクテンのリガンドであることを考え合わせると、黒色腫の転移能との関連で大いに注目された。
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[Publications] Tetsuya Tsuchida,Shigeo Ikeda: "Glycolipids of melanoma,Melanogenesis and malignant milanoma : Biochemistry,cell biology,melecular biology,pathophysiology,diagnosis and treatment" Elsvier Science, 8 (1996)