1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト悪性黒色腫の悪性度に関するアクチン発現変化の意義についての研究
Project/Area Number |
07670950
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堀 嘉昭 九州大学, 医学部, 教授 (00050401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永江 祥之介 九州大学, 医学部, 講師 (60192233)
中山 樹一郎 九州大学, 医学部, 助教授 (40172473)
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Keywords | 悪性黒色腫 / アクチン / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
マウスの悪性黒色腫細胞に対して転移能を抑制することのできるβmアクチンの、ヒト悪性黒色腫に対する効果を調べるために、遺伝子導入を試みた。βmアクチンのcDNAにヒトβ-アクチンのプロモーターを連結して作成した発現ベクター(pHBA)を入手し、大腸菌を用いて増幅、分離、精製した。ヒト悪性黒色腫で、すでにクローン化されて浸潤能・転移能も検証されているUCLAM14株を用い、まずgeneticinかhygromycinで導入細胞の選択が可能かどうか確認するために培地に添加したところ、M14はgeneticin耐性、hygromycin感受性であった。そこでマーカーとしてhygromycin耐性遺伝子を持つpHEBOプラスミドを用い、pHBA10μgに対しpHEBO1μgの割合でリン酸カルシウム法で共沈させ、M14培地に混和した。翌日新鮮培地に交換し、翌々日より14日間hygromycin処理を行った。第一回の導入実験では細胞が全て死滅し導入細胞が得られなかった。第二回の導入後は生存クローンが得られたが継代培養後の蛋白の解析ではβmアクチンを発現していなかった。原因の一つとして,βmアクチンを発現すると、細胞自体が死滅する可能性が考えられるが、これを検討するために2種の別の細胞株(28と33.1)を用い、また耐性遺伝子もgeneticin耐性遺伝子に変更し、引き続き遺伝子導入を行っている。
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