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1996 Fiscal Year Annual Research Report

ヒトの脂腺、アポクリン腺における5α-リダクターゼの活性と発現

Research Project

Project/Area Number 07670953
Research InstitutionOita Medical University

Principal Investigator

高安 進  大分医科大学, 医学部, 教授 (20028468)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 俊宏  大分医科大学, 医学部, 助手 (70244176)
Keywordsアポクリン腺 / 5α-リダクターゼ / アイソザイム
Research Abstract

5α-リダクターゼには二つのアイソザイムがあり、一般にtype1はアンドロゲンの不活化、type2はアンドロゲン作用の発現に関与するとされている。脂腺、アポクリン腺ではいずれのアイソザイムが主要であるかを知ることが今回の課題である。アポクリン腺を材料として以下の結果を得た。
基礎的実験条件の検討:基質濃度50nM、1μM、それぞれpH5.5、7.5の四つの条件のいずれにおいても反応液の蛋白濃度35μg/100μlまでは濃度に比例して反応が進み、反応時間20分まで直線性が保たれた。これにより以下、反応時間を20分とした。
2.至適pH:15歳女、16歳男、18歳男の腋臭症3例の単離アポクリン腺を用いた。全例、50nM、1μMいずれにおいても活性の至適pHは6.0〜7.5の中性領域に巾の広いカーブとしてみられた。
3.Km:基質濃度を2nMから3.2μMまで13点とりpH7.0として反応速度を測定した。その結果、Lineweaver-Burk plotよりKmは約22μMと計算された。Kmの異なる二種のアイソザイムの存在を示唆する所見は得られなかった。
4.RT-PCRによるアイソザイムタイプの確認:単離したアポクリン腺よりRNAを抽出し、type1、2の5α-リダクターゼに対するプライマーを作成してRT-PCRを行なった。その結果、type1は25サイクルより容易に検出できたのに対し、type2は35サイクルで始めてうすいバンドが得られた。
以上の結果より、ヒトのアポクリン腺の5α-リダクターゼは専らtype1であることが判明した。この結果はRT-PCRによる、ヒト皮膚の全層皮膚、単離脂腺、培養ケラチノサイトの所見と合致する。しかし、抗体を用いた免疫組織化学染色では表皮、毛包がtype2陽性であったという報告もある。今回の結果は、アポクリン腺の核内の主要アンドロゲンがダイハイドロテストステロンであるという、われわれの以前の報告とあわせて、type1アイソザイムがアンドロゲン作用の発現に関与することを示す興味ある成績である。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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