1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670954
|
Research Institution | Oita Medcal University |
Principal Investigator |
藤原 作平 大分医科大学, 医学部, 助教授 (90181411)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高崎 修旨 大分医科大学, 医学部, 助手 (70216638)
|
Keywords | 水疱性類天疱瘡 / 自己免疫性水疱症 / 基底膜 / ヘミデスモゾーム / プレクチン / 表皮細胞 / 中間径フィラメント / 細胞接着 |
Research Abstract |
(1)平成8年(1996年)度に生じた外国での研究状況 450-kDaを認識する患者血清をプローブにしてヒト表皮細胞由来のcDNAライブラリーより2種のcDNAクローン(pE450-B、pE450-C/D)をわれわれは同定していた。ところがヒト胎盤および表皮細胞由来のプレクチンのcDNAが相継いで単離され、それらはpE450-Bにほぼ一致したが、pE450-C/Dとは一致せず、別の分子であることが明らかになった。 (2)平成8年(1996年)度の本研究の進展状況 pE450-B、pE450-C/Dの特異配列を蛋白発現ベクターに組込み、融合蛋白を作成し、450-kDaを認識する患者血清との反応を検討した結果、患者血清はpE450-C/D由来の蛋白質とのみ反応した。この結果450-kDa自己抗原はプレクチン・ファミリーに属する新しい分子であることが確定し、プレクチン2と名づけられた。 pE450-C/DのcDNAは3'側は終止コドンまでのクローンがすでに一種類単離されていたが、異なるクローンも得られ、カルボキシ末端側は、2種の異なるスプライシング・フォームが存在することが明らかになった。この部分にはまた534アミノ酸残基からなる3回の繰り返し構造が存在した。5'側へはこの繰り返し構造を抜け出たため、5'RACE(rapid amplification of cDNA ends)法を応用し、新たに2-kbのクローンを得た。現在、解析中である。これで全長14-kb中8-kbのcDNAが単離された。 現在まで、450-kDaと反応する患者血清は一人のみであったが、他に一人見い出された。本患者は肺癌を有しており、第一例も肺癌で死亡したことから、この自己抗原と肺癌との関連性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)