1996 Fiscal Year Annual Research Report
神経ペプチドとフォルボールエステルによる皮膚腫瘍プロモーション刺激との関連
Project/Area Number |
07670960
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
幸野 健 大阪市立大学, 医学部, 講師 (50170197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 彰治 大阪市立大学, 医学部, 講師 (70271187)
水野 信之 大阪市立大学, 医学部, 講師 (80271188)
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Keywords | 腫瘍プロモーション / 実験的皮膚発癌 / 神経ペプチド |
Research Abstract |
ハーレー系オスモルモット皮膚に腫瘍プロモーターのフォルボールエステル(12-0-tetradecanoyl-phorbol-B-acetate ; TPA)を塗布し、1, 3, 6, 12, 24時間後に背部皮膚を採取し、腫瘍プロモーションのマーカー酵素であるornithine decarboxylase (ODC)活性を測定する系を用いて、腫瘍プロモーションに与える神経ペプチド-サブスタンス-P (SP),カルシトニン関連ペプチド,(CGRP),腸管ペプチド(VIP),神経成長因子(NGF),β-エンドルフィン(β-EP),ソマトスタチン(SOM)の効果を検討した。すなわち、TPA (17nmol)塗布の6, 3, 1時間前,TPA塗布の1, 3時間後に各神経ペプチドのアセトン溶液(0.1〜100μg相当)を塗布した。 1. SP, CGRP, SOMにおいては、TPA塗布1時間前と1時間後投与によりODCの著明な抑制が認められた。 2. VIPにおいては、TPA塗布前投与ではODCの著明な促進、TPA塗布後では軽〜中等度のODC活性抑制という二相性反応が認められた。 3. NGF, β-EPについては、TPA塗布前後の投与において、ODC活性への効果は認められなかった。 今回の結果より、神経ペプチドはフォルボールエステルによる皮膚腫瘍プロモーションに影響を与えることが示唆された。
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