1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670969
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
江畑 俊哉 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90168807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相澤 浩 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70210995)
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Keywords | ステロイド外用剤 / アトピー性皮膚炎 / 顔面のびまん性紅斑 / 皮膚毛細血管血流量 / レーザードップラー血流計 / 痒み / 掻破 / 赤外線ビデオカメラ |
Research Abstract |
本研究はステロイド外用剤を長期に使用した際に生じる局所の副作用,特にアトピー性皮膚炎における顔面のびまん性紅斑の発症機序を皮膚毛細血管の血流量の変化から検討することを目的として計画された.しかし本症におけるステロイド外用剤の使用に関して,顔面のみならず躯幹や四肢にもできるだけ少ない量を使用することを薦める報告も多くみられ,局所副作用でけでなくステロイド外用剤の皮膚病変全般に対する効果や本症の主要症状である痒み,さらには掻破をも含めた広義の皮膚変化を評価することが本剤の適正な使用法を検討する上で重要であると考えた.したがって平成7年度は血流測定とともに皮膚病変や痒み,掻破の評価法の検討を行なった. 1.皮膚病変の点数化:長い臨床経過をたどる本疾患を複数の医師が診察する場合が多いが客観的な経過観察を目的として皮疹の点数化を試みた.頭頚部,躯幹,四肢における皮疹の構成要素と分布を考慮し0から3までの点数化を行なった.平成8年度は点数の観察者間のばらつきなどを調べ点数化法を確立し治療効果の判定に応用する. 2.痒み,掻破の評価:痒みに関しては点数法,Visual analogue scale法を用いて患者の主観的評価による定量を試みた.掻破に関しては赤外線ビデオカメラを用いて夜間の掻破量を測定した.平成8年度はこれらの評価法を用いて治療効果の判定を行なう. 3.皮膚毛細血管血流量の測定に関してはドプラー血流計を用いて健常人の身体各部位の毛細血管血流量の基礎値の測定とステロイド含有テープ剤貼付による毛細血管血流量の変動を測定した.毛細血管血流量の測定値は非常に不安定で,体位の変化,会話,精神的緊張などにより容易に変動した.ステロイド含有テープ剤貼付による変動も測定値が不安定なため引き続き安定した値を得る方法を模索中である.
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Research Products
(1 results)