1995 Fiscal Year Annual Research Report
MR Lymphographyの有用性に関する基礎的検討
Project/Area Number |
07671026
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
谷本 信弘 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10171860)
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Keywords | MRI / Contrast Media / Iron / Lymphography |
Research Abstract |
8週齢の雄Wistarラットの側腹部および上腕にFreund's complete adjuvant0.1nを皮下注して炎症性腋窩リンパ節腫大を作成した。皮下注後約1-4週間で所属リンパ節の過形成性腫大が成立した。網内系に取り込まれそのT2を短縮し信号強度を低下させる超常磁性酸化鉄粒子製剤AMI-227(デキストラン被覆酸化鉄粒子、平均粒子径17-20nm :栄研化学)を、至適投与量決定のため30、40、50、60、120μmolFe/kgの各doseを各3匹ずつ、合計15匹に静注した。静注前後MRIを施行し(GE社製SIGNA1.5tesla)水平断spin echo法にて腋取り込みによる変化量(S/N比の増減分)を計算した。MRI施行後は全例についてラットよりリンパ節を摘出し、HE染色および鉄染色を用いてSPIO粒子の分布と病理組織所見の関係を調べ、MR画像と対比した。造影効果を各doseで対比した結果、炎症性腫大リンパ節を十分に黒化する至適投与量は40μmolFe/kg以上と考えられた。50μmolFe/kg以上の投与量では炎症性腫大リンパ節はほぼ全体が均一に黒化し、腫瘍性腫大リンパ節との鑑別の可能性が示された。 平成8年度は腫瘍性腫大リンパ節のラットモデルを作製しAMI-227投与前後でMRIを施行する。その後ラットよりリンパ節を摘出し、HEおよび鉄染色を用いて鉄粒子の分布と組織所見の関係をMRIと対比し、前年度の知見と対比してリンパ節の炎症性腫大と腫瘍性腫大との鑑別におけるAMI-227の診断的有用性を検討する。
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