1995 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性脳血管障害における局所脳血流の変化と神経症状との関連性について-dynamic CTおよびcold Xenon CTによる検討-
Project/Area Number |
07671029
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
小野 由子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50075470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 芳子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90266841)
井出 光信 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30176317)
山本 昌昭 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (80096651)
神保 実 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40075255)
岩井 恵理子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80179473)
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Keywords | cerebral ischemia / cerebral blood flow / dynamic CT / Xenon inhalation CT |
Research Abstract |
[目的]脳梗塞および一過性虚血性発作例に対し、dynamic CT(DCT)およびXeCTを施行し、局所脳血流の変化と神経症状との関連性についての検討と予後の推定を行い、しいては治療法(保存的療法、急性期血栓溶解療法、血管形成術)の選択、被検者の社会復帰を目的とした対応に役立てる。[対象および方法](1)発症後2時間から7日の虚血性脳血管障害19例(男性13名、女性6名 52〜73才)にDCTを施行し、脳室体部レベルで前・中・後大脳動脈各皮質枝の各々の関心領域で時間-吸収値曲線を作製した。各曲線での到達時間、ピーク時間、ピーク値、平均循環時間を測定し、血流の遅延または減少の有無、副行路の状態を検討した。(2)発症後5〜21日の脳梗塞例5例(男性4名女性1名)にXeCTを施行し、各皮質枝領域の脳血流量を測定した。[結果](1)CT上虚血巣の出現のない時期(3日以内)にDCTで血流の著明な遅延または減少があれば、同部に梗塞巣が出現する。(2)血管の本幹または分枝に明らかな閉塞があっても副行路が十分である場合には神経症状の回復は良好である。(3)発症後1〜3日に梗塞巣が出現しても、その後の血流再開により梗塞巣は減少し得る。(4)XeCTは症例が少なく、被検者の動きなどによるア-ティファクトが多く、一定の傾向を得られなかった。[今後の方針]DCTで虚血巣に対する有効な血流再供給について時間的な限界を知るために発症早期の検査を主体とする予定である。
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