1995 Fiscal Year Annual Research Report
C-myc遺伝子による生理活性因子の制御とアポトーシスの機構
Project/Area Number |
07671117
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
七里 眞義 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10206097)
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Keywords | c-myc遺伝子 / c-Myc蛋白 / 生理活性因子 / エンドセリン / 転写調節 |
Research Abstract |
Gene targetingを含む遺伝子操作により樹立したc-Myc発現量が異なる各細胞株(ラット線維芽由来親細胞(TGR-1^<+/+>)、c-mycへテロ欠失細胞(HET15^<+/->,HET16^<+/->)、外来c-myc発現細胞(LacO3^<+/-,+>,LacO16^<+/-,+>))を用いて以下の実験を行った。ヒトエンドセリン(ET)-1遺伝子5′-隣接領域(-875-+51bp)をCAT遺伝子上流に挿入し(pET1【.right filled triangle.】875)、種々のdeletion constructsを作成し、各細胞での転写活性を比較検討した。 HET15^<+/->,HET16^<+/->,LacO3^<+/-,+>LacO16^<+/-,+>の各細胞ではTGR-1^<+/+>に比較し、pET1【.right filled triangle.】875による転写活性は著明に低かった。Deletion constructsのpET1【.right filled triangle.】642の活性は減弱、pET1【.right filled triangle.】372は著明に亢進、pET1【.right filled triangle.】179,pET1【.right filled triangle.】20は減弱していたが、HET15^<+/->ではTGR-1^<+/+>に比較し活性は著明に低かった。ヒトc-Myc発現vector(pSPT-Myc)は、HET15^<+/->においてpET1【.right filled triangle.】875をtransactivateしたが、高用量ではCAT活性を抑制した。pSPT-MycはpET1【.right filled triangle.】372の転写活性を著明に亢進させたが、高用量でも減弱させず、pET1【.right filled triangle.】642,pET1【.right filled triangle.】179,pET1【.right filled triangle.】20の活性をtransactivateしなかった。 以上の結果から、c-Myc蛋白はその生理的発現量でET-1遺伝子転写を2相性に強力に調節していることが明らかとなった。ET-1遺伝子上流((-857--642bp)および(-372--179bp))にはc-Myc蛋白による転写促進領域が、(-642bp--372bp)には抑制領域が存在することも示された。しかし、E-boxは(-656--660)にしか存在せず、未知の転写制御機構の存在が示される。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 七里眞義,他: "c-Myc蛋白による細胞周期関連遺伝子の発現調節-ジーン・ターゲティングによる研究" 日本内分泌学会雑誌. 71. 460 (1995)
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[Publications] 七里眞義,他: "c-Mycによる細胞周期関連遺伝子におよぼす影響" 動脈硬化. 22. 662 (1995)